ここでは、ワークホルダ構造を持つ簡易組立治具(【図1】)を例に、さらにワークホルダの解説を加えます。
この構造は、ワークホルダ機能を持つセット治具がY軸方向に手動にて位置決めが可能で、Z軸方向にブッシュ式の可動案内を持つ標準的な簡易組立作業用治具です。この構造における標準部品の仕様選定の解説を行います。
ワークホルダ部
|
※ | 注1:SS400Dとは 最も一般的は軟鋼材です。SSはSteel Structureの略です。400は鋼材の引張り強さの表示値で400MPa以上であること。含有炭素量が0.1%以下であるため焼入れ効果は得られません。支柱、フレーム、ケーシングなどに多用されます。 |
※ | 注2:SCM435とは S45C材より強度、耐磨耗性に優れるクロムモリブデン鋼。SはSteel、CはクロムのC、MはモリブデンのMです。435の4はクロムとモリブデンの含有量表示指標です。35は炭素含有率0.35%の意味です。 |
※ |
注3:【図1】の位置決め用ストッパボルトは、ワークホルダベースに垂直に立てていますが、ワークホルダとZ軸の加工位置とをさらに高精度に調整する必要がある場合は、ストッパボルトを横向き構造とし位置調節によりストッパ位置をだす方法が安価で、また多機種対応性も有します(【図2】参照)。 |