特長
リニアブシュはシャフトと組合せて使用され、ボールの転がり運動を利用して無限直線運動を実現する直動システムです。
低摩擦かつ高精度で直線運動をし、半導体製造装置・電子部品製造装置・食品包装機械ほか、広範囲にわたって使用されています。
許容荷重
- 基本動定格荷重(C)
基本動定格荷重とは、一群の同じリニアシステムを同じ条件で個々に走行させたとき、そのうちの90%が転がり疲れによる材料の損傷がなく50×103m走行できるような方向と大きさが一定の荷重をいいます。 - 基本静定格荷重(Co)
基本静定格荷重とは、最大応力を受けている接触部において、転動体の永久変形量と、転動面の永久変形量の和が転動体の直径の0.0001倍となるような静止荷重をいいます。
潤滑
ミスミ製リニアブシュは潤滑ユニットMXタイプを除き納入時にグリース等の潤滑剤に影響の少ない防錆油を塗布してありますが、洗浄・乾燥をしたうえでグリースを塗布して使用することを推奨致します。グリース潤滑は使用前にリニアブシュ内面のボール列にグリースを塗りこみ、その後は適時給油してください。
ミスミでは、各種グリース(ホームページ掲載)のほか、Lタイプ・Gタイプ・Hタイプグリース封入タイプもご選択頂けます。
寿命
定格寿命は、基本動定格荷重とリニアブシュに加わる荷重から、次のように求めることができます。
L : 定格寿命(km)
C : 基本動定格荷重(N)
P : 作用荷重(N)
fw : 荷重係数(表-4参照)
fH : 硬度係数(図-1参照)
fT : 温度係数(図-2参照)
fC : 接触係数(表-3参照)
寿命時間は、単位時間あたりの走行距離を求めることにより算出することができます。ストローク長さと、ストローク回数が一定の場
合は、次式により求められます。
※図−1・図−2・表−3・表−4 リニアシステムの寿命計算
はめあい
ミスミ製リニアブシュにはミスミ製シャフト(標準g6公差)とセットでのご使用(普通すきまばめ)を推奨致します。
寸法
(mm) |
リニアブシュ シングルタイプ
(LMU)内径寸法公差 |
シャフト(SFJ) 外径寸法公差(g6)
|
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0 | φ3~5 | φ6~16 | φ20~30 | φ35~50 | ||||||
-0.001 | ||||||||||
-0.002 | φ3 | |||||||||
-0.003 | ||||||||||
-0.004 | φ4~6 | |||||||||
-0.005 | φ8~10 | |||||||||
-0.006 | φ12~18 | |||||||||
-0.007 | φ20~30 | |||||||||
-0.008 | ||||||||||
-0.009 | φ35~50 | |||||||||
-0.010 | ||||||||||
-0.011 | ||||||||||
-0.012 | ||||||||||
-0.013 | ||||||||||
-0.014 | ||||||||||
-0.015 | ||||||||||
-0.016 | ||||||||||
-0.017 | ||||||||||
-0.018 | ||||||||||
-0.019 | ||||||||||
-0.020 | ||||||||||
-0.021 | ||||||||||
-0.022 | ||||||||||
-0.023 | ||||||||||
-0.024 | ||||||||||
-0.025 |
防錆能力比較試験(参考)
<試験方法>
塩水噴霧試験方法はJIS H8502に準ずる。(35℃、5%NaCL水溶液を噴霧)
<試験サンプル>
丸フランジ付リニアブシュ-シングルタイプ-
SUJ2 | SUS440C | 無電解ニッケルメッキ | 低温黒色クロムメッキ | |
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試 験 前 |
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7 2 h r |
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1 6 8 h r |
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