コーヒーブレイクです。ここでは、世界最古の木造建築物『法隆寺』を構成している、構造材料と耐久性について紹介します。法隆寺を構成する構造材料については、法隆寺の棟梁をなさっていた、故西岡常一さんが語られた内容で知られています。
現代建築の代表的な材料はコンクリートです。これは品質が良くても100年間程度しか耐久性は無いと言われています。使用した水質がアルカリ性であった場合などは、30年程度で劣化が始まるといわれています。
法隆寺は建立して約1300年を経ており、その間記録では約40回の大地震にも耐え、世界遺産として現存しています。その構成材料はほとんどが木材です。故西岡氏の発言では、「樹齢千年のヒノキを、木のクセを見抜いて適材適所に使うことで、建造物は千年はもつ」とあります。(参考:西岡常一著;木に学べ;小学館より)
最近では、木材の評価も変化してきており、「木材は、再生可能で、環境負荷が少ない材料」や「癒し効果」などが注目されています。1987年に建築基準関連法が改正され、大型木造建築が可能となり、エンジニアードウッドという構造用木材製品も出てきました。