案内・緩衝要素
- 概要 ガラス基板の印刷工程での印刷膜厚不良は、印刷後の熱処理の不均一による場合がある。その原因が搬送時のガラス基板の取扱い方法によることがある。この対策を解説した。 解説 ・ガラス基板やシリコン基板などの薄板ワークは、レジスト液や各種の希釈溶液の印刷処理を連続生産ラインの中で行い、この印刷処理後に、予備乾燥と本乾燥の熱処理を行う。この薄板ワークの熱処理工程内での薄板ワークの取扱方式の適・不
- 概要 搬送不安定はローラ部以外の要因も多くある。このため搬送機構のパスラインの安定化と調整容易さを実現する機構構造や搬送速度の適正化など構造面と使用条件面からの対応が必要。 解説 ここでは、ローラ搬送部以外の機構部について解説し、まとめとしてガラス基板の薄板軽量化に対応するための搬送機構設計の勘所を示した。
- 概要 搬送ローラの配置案と各ローラの摩擦係数の最適配置化により、基板の搬送蛇行を回避し、まっすぐに搬送させる運動制御性の向上が可能となる。 解説 独立3列搬送ローラ機構を用いて搬送の直進性安定化のための機構について解説する。 1)ローラ配置の数と配置案 ・1枚の基板を支えるローラ配置点での摩擦力の配置バランスに工夫をこらすことで搬送移動中の搬送運動の安定化向上が可能である。
- 概要 独立した3列の搬送ローラ配置機構を採用しても、基板と接触している全てのローラ接触点で摩擦力が均等に成るようにしなければ、ガラス基板の搬送方向が曲がる問題が生じる。 解説 搬送-3(自動化ノウハウ編)で薄板基板の搬送には独立3列搬送ローラ機構が好ましいことを解説した。ここでは、この構造における基板の搬送方向について解説する。
- 概要 搬送ローラ機構のローラ部配置案(3種類)を比較して、ローラ搬送方式の特徴解説を行った。この事例より、搬送機構設計の検討課題に対する駆動方式選定の実践力を向上できる。 解説 1)ローラ搬送機構の設計への応用 ローラ搬送機構は、搬送ローラ部とそれ以外の機構部で構成されるが、ここでは3種類の搬送ローラ配置案(図1)について解説する。 A)案・・独立した2列の搬送ローラの場合(図1-a)
- 概要 ガラス基板の搬送挙動の安定化のための機構設計のポイントは、搬送ローラにかかる基板重量の安定化と搬送ローラ接触点での摩擦係数を大きく、かつ安定化させることである。 解説 1)ローラ搬送の原理原則 ・ローラ搬送の場合、搬送機能の原理は搬送物を移動させる摩擦力の制御である。 ・即ち、搬送用駆動モーターの回転力が搬送ローラに伝達され、この搬送ローラにかかる基板の重量と搬送ローラの摩擦係数に
- 軽量化指向に対応するための薄板搬送機構の設計を解説する。ガラス基板の搬送機構は、ローラ搬送(図1)とウォーキングビーム搬送(図2)の2つが主に利用されるが、ここではローラ搬送機構を対象としている。 1)機械設計の差別化のポイント(原理原則の追究) 搬送機構はその機能が高い汎用性を持つため、どの搬送機もほとんど似た構造に収斂されてくる。しかし、より一層の高機能化が必要となった時に、原理原則を
- (2)ステッピングモータとボールねじ駆動 ボールねじ駆動方式は、[1] モータの回転運動をダイレクトに直進運動に変換させる、[2] ボールねじピッチが減速装置の働きをする特徴を持つため、駆動力の伝達率とモータ効率に優れています。 【図4】はY軸にリニアブシュとボールねじを使用した駆動機構です。タクトタイプの短縮や位置決め精度を要する機構に応用されます。 ■補足説明
- これまでのリニアブシュの特徴解説を再整理すると、下記となります。
- (1)リニアブシュの軸受長と案内性能 ミスミのリニアブシュには軸受長さの種類として、[1] シングル、[2] ダブル、[3] ロングの3種と、購入者が独自に設計する [4] (シングル2個使いの専用設計)の合計4種類があります。この軸受長さの違いは、次の案内性能に関係してきます。
- ここでは、リニアブシュの外形形状の違い(ストレート型とフランジ型)の使い分けと組付け時の注意点を解説します。 (1)リニアブシュのストレート型とフランジ型 【写真1】はストレート型、【写真2】がフランジ型です。 【写真2】のフランジ型リニアブシュは、次の利点があります。
- 直動案内は、移載・搬送・位置決め・組立などの自動化における運動要素のなかで最も多用されるものです。ここでは、[1] リニアブシュ、[2] リニアガイド、[3] 無給油ブシュの3種類の直動案内を比較解説しながら、リニアブシュの使いこなし法を解説します。 (1)直動軸受の特徴比較 3種類の直動案内の特徴を大胆に比較すると、次表となります。
- ここでは、リニアガイドよりも格段に高精度な、直動案内の先端技術の概要を紹介します。 携帯電話の液晶表示モニタやPC用ディスプレイなど、高精細画像を表示させる商品のキー部品は、サブミクロンオーダ(例えば0.3μm以下)の公差精度が要求されます。このようなキー部品の多くは、超精密金型を製作して量産されます。この超精密金型の加工には、サブミクロンオーダの精度を実現させる超精密加工機が使用されます
- シャフトとリニアブシュ(または無給油ブシュ)の組合せの直動案内は、最もシンプルなレールとスライダの構成です。ここでは、この構成以外の直動案内の変遷と特徴を解説します。 (1)シャフトとリニアブシュの直動案内の欠点 次のような欠点があります。
- パイプシャフトは、シャフトの軸中心に貫通穴を持ったもので、次のような特徴があります。 ■パイプシャフトの特徴 シャフトの貫通穴を有効利用できる 同一径のシャフトに較べて軽い 注意点として、貫通穴はシャフトに対して同芯度は出ていないので、精度を狙ったガイド穴などには使用できません。 それぞれの特徴について事例を紹介します。
- L型シャフトホルダーには4種類のシャフト保持構造があります。ここでは4種類からの選択の参考となるよう、それぞれの特徴を整理してみます。 【図1】と【図3】は基本の形状がほぼ同じで、シャフトホルダーの種類が異なる(側方型、セパレート型)のみです。この2つの図の比較では、シャフトの挿入/抜き取りの方法が大きく異なることが分ります。その作業の差の違いが、可動テーブルの組付け手順やメンテナンスにも
- セットカラーはシャフト外周をクランプして保持する機能を持っています。このシャフト機能を利用して、シャフトを案内とする直動機構のストッパとしてセットカラーを利用することが出来ます。セットカラーを用いる利点は、ストッパ位置の調整が簡単にできることです。 セットカラーを用いたストッパ機構の一例を【図1】に示しました。特徴は次の内容です。
- セットカラーは、シャフトや円形支柱などの円筒形状の位置決めに便利な部品です。ここではシャフトの停止位置決めの使用事例を紹介します。 事例1(【図1】の場合) ダンパ付セットカラーによる、シャフトストッパ機構について解説します。
- シャフトを直接取り付ける構造とシャフトホルダーブラケットを用いた取付け方法を事例として、それぞれの設計のポイントとメンテナンス性などを解説します。
- シャフトの取付け方はシャフトホルダの設計できまります。シャフトホルダの設計は機構部全体の構造から組立・解体メンテナンスのし易さや、全体の大きさの制約などによります。 (1)シャフト取り付けるベースプレートの基準面 シャフトは直動体を精度よく動かすために、基準面に対して平行に取付けます。一般的には、この基準面は、シャフトを取り付けるシャフトホルダなどの固定板(ベースプレートなど)
- 棒形状のシャフトは機械加工で最も外径精度を出しやすいシンプルな形のため、高い精度の直動案内に使用されます。ミスミのシャフトは次の特徴を持っています。
- 転がり軸受は製品の負荷能力(寿命や定格荷重など)の計算方法が確立され、ISOに採用されておりJISもこれに従っています。しかし、リニアモーションガイドは統一規格がなく各社各様ともいえます。転動体(ベアリング)と軌道溝(レール)との接触のメカニズムは両者同じです。ここでは、代表的なリニアモーションガイドの負荷能力を現す言葉について解説します。 (1)寿命 リニアモーションガイドをある荷重の
- リニアモーションガイドはベアリングがリニアモーションブロック内部に格納されているため、異物の侵入防止に優れており、潤滑特性の異なるグリス選定により特殊環境(クリーンルーム、耐食防錆、高温、真空など)での使用に適しています。 (1)防塵対策 リニアモーションブロック内部に異物が侵入しないように、エンドシールやサイドシールが装着されます。特に異物が多い環境では、二重のエンドシール構造を採用し
- 直線案内レールは、取付面基準に対して垂直方向、水平方向の2方向にねじ締付けにより固定されます。この直線案内レールは長い弾性体なので固定用ボルトの締付け力により変形を生じうねり誤差になります。ここでは、垂直方向、水平方向それぞれのねじ締付けのノウハウを解説します。 (1)レールの垂直方向の取付方法 リニアモーションガイドの垂直方向の運動精度は、2個のモードから成っています。(【図1】参照)
- スライドガイドの直線しゅう動精度は、リニアモーションブロック(スライダー)を案内するレールの精度とほぼいえます。しかし、このレール精度は、それを固定する取付面の形状から直接の影響を受けます。したがって、レール精度を忠実に得るためには、取付面の真直度・平行度などを充分な精度にしなければなりません。ここではスライドガイドの2つの取付面(レール取付面、スライダー取付面)の設計を解説します。 (1)
- ここでは、下記の特徴を持つリニアガイド(循環ボールタイプ)の基本構造を解説します。 高剛性 長寿命で高精度 静かで滑らかな作動 優れた振動特性 (1)基本構造と性能 基本構造は、1. 直線案内レール、2. ブロック、3. 転がり軸受用ボールで構成されています。この構造に、防塵性やクリーンルーム対応のためのシール用プレート類や滑動性能向上のためのボールリテーナなど、仕様に応じ
- シャフトとリニアブシュの組み合わせの直線しゅう動案内機構は、非常に多用されます。LCA(ローコストオートメーション)メカニズム例を参照して下さい。 シャフトとリニアブシュには、それぞれ取り付け加工を必要としますが、標準品(例えば、ミスミFAメカニカル標準部品)に合わせて取り付け側の構造設計をするのが低価格化のポイントです。 下記は標準部品選定時の代表的機種例と用途の特徴の解説です。
- 固体と固体が接触して動く時には摩擦力が生じます。この摩擦力は潤滑油などで適切に処置しないと、次のようなトラブルに繋がります。 固体と固体の摩擦により焼き付きを生じる。 磨耗を生じ、だんだん磨耗が激しくなる。 動力損失が大きくなる。 したがって、摩擦・磨耗をうまく制御することが重要です。 (1)摩擦について 摩擦の種類は次の2つがあります。 a)すべり摩擦 b)転がり
- しゅう動案内の基本構造は、移動の軌跡を拘束する案内(軸、レールとも言います)と可動体(軸受けとも言います)で構成され、次の性能が要求されます。 可動体重量をささえる。 可動力が小さく安定している。 高速運動や急停止運動の条件下でも狙った案内精度を長期間安定して保証する。 1、2は静的性能(運動を伴なわない性能)、3は動的性能(運動を伴なう性能)で、それぞれ下記項目に関する基本知識