これまでのリニアブシュの特徴解説を再整理すると、下記となります。
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簡易自動機の応用事例を通じて、リニアブシュの使用法と特徴を解説します。
(1)ステッピングモータとタイミングベルト駆動
タイミングベルト駆動は、静か、軽量、低価格、給油を要しないなどの利点があります。2軸のXYテーブルの場合、上段Y軸は軽量化させ、下段のX軸モータの負荷を小さくすることを考えます。このため、Y軸にはタイミングベルトを採用する場合が多く有ります。
a)【図1】は典型的な3軸XYZ駆動機構です。
X軸はリニアガイド、Y軸とZ軸にリニアブシュを採用。駆動方式はタイミングベルトとボールねじが使われています。
b)【写真1】はICチップ移載機のY軸応用事例です。Y軸はタイミングベルトで往復運動に変換。
c)【図2】は1軸ロボットの応用事例で、次のような特徴があります。
1. | 2個のリニアブシュを長いスパンで使用し、耐荷重性と精度向上を図っている。 | |
2. | ベルトとプーリーの配置構造に動滑車の原理(【図3】)を採用することで、モータパワーの高効率化と位置決めの高精度化を図っている。 | |
3. | タイミングベルト駆動のため、軽量で静かな特徴を備えています。 | |
4. | タイミングベルトとシャフトを上下に平行に配置させることで、シャフト1本構造でもリニアブシュへの回転を規制する構造。 |