【図1】に示すような穴数の多い製品では、1回で加工すると金型破損等の問題が発生する場合があります。このようなときに、穴加工を分けて加工しますが、その際の注意事項を説明します。
穴加工を分けるときには、
- 共通するものをまとめる(形状、精度等)。
- 金型の強度(破損)を考えてまとめる(近接等)。
- 穴加工に伴う変形を考慮してまとめる(加工順)。
具体的には、関係位置精度を必要とする穴は、同じグループとして加工します。
グループを分けると、関係精度がバラツクきます。
類似した形状で分ける。丸穴どうし、角穴どうしに分ける用にします。金型を作りやすくするためです。
外形に近接した穴では、穴加工で外形が変形したりします。大きな穴と小さな穴が近接している穴を同時に加工すると、大きな穴の振動等の影響で、小さな穴にバリが出やすくなる等の問題があります。
何回かに分けて穴を加工するときには、精度を必要とする穴や変形を嫌う穴は後工程で加工します。