穴抜き型に用いるダイセットについて説明します。
ダイセットで注意が必要な部分を【図1】に示しました。
大きさ(面積)に付いては、ダイプレートのサイズ等に合わせて、標準ダイセットを選ぶのが普通です。
自作するときには、プレートサイズにガイドポスト取付の面積を追加した大きさとなります。金型の重量を減らすために、不要な部分を削ることを行います。外周は特に問題がなければ、溶断のままでもよいです。
パンチホルダーの厚さ(T)とダイホルダーの厚さ(T1)は、プレートの大きさから判断して決めます。30mm位が下限でしょうか。
パンチホルダーでは、スプリングとの関係もありますので注意して下さい。
ガイドポスト長さとダイハイトの関係(【図1】でXで示した部分)に注意して下さい。再研磨でダイハイトが低くなる構造では特に。
【図2】はダイホルダーのかす落としの穴を示しています。複数の穴をまとめて処理するようにします。
ダイホルダーの加工を容易にする。かす詰まりを防ぐことがねらいです。いくつかかす落としの穴があるときには、できるだけ同一工具(エンドミル等)で加工できるようにします。
ダイプレートの強度を考慮して、大きすぎるかす落とし穴とならないように注意します。
【図3】に示すような凸部のある穴では、【図3】(a)のようにすると凸部が破損しやすくなってしまうことがあります。面倒でも【図3】(b)のように凸部下を受けるように、かす落とし穴を設計します。受ける凸部が細くなってもかまいません。