【図1】に示す形状寸法のものを、【図2】に示すストリップレイアウトの形で加工するものとして、抜き加工力を計算します。
製品の材質はSPC、板厚は1.2mmとします。
抜き加工力の計算式は、以下のようになります。
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抜き加工力は材料のせん断抵抗と加工断面積の積ですが、この式では係数と引っ張り強さの積が、せん断抵抗の近似値として使われています。SPC材の引っ張り強さは、JISでは270N/mm2(約27.5kgf/mm2)以上となっていますが、プレス加工力計算の時は392N/mm2(40kgf/mm2)程度を使うことが多いです。加工線長さは外形形状の周長、穴の周長の合計および【図2】のストリップレイアウトに、赤で示した加工レイアウトで派生する加工部分の合計となります。具体的には次のようになります(詳細略)。
L=115.08(外形)+81.35(穴)+36.07(レイアウト派生)=232.50
以上の内容を【式1】に代入して計算すると、次のようになります。
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計算値に対して、ストリッパのスプリング荷重等の増加を見込んで、加工必要荷重を12Ton程度とし、使用プレスは15Ton以上の能力のものを選びます。