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ファイバーセンサと一体型光電センサの違い|使い分け・選定ポイント

ファイバーセンサは、光ファイバケーブルによって光の投受光経路を検出位置まで延長できる光電センサの一種です。本記事では、ファイバーセンサと、投光素子・受光素子・アンプ・出力回路を一体化した一体型光電センサを比較します。使い分けに迷った場合、検出ポイントの環境と設置スペースで判断します。高温・狭小・強ノイズ・微小物体ならファイバーセンサ、標準的な工場環境・長距離・コスト優先なら一体型光電センサが適します。下の早見表で該当条件から選んでください。

このページの目次

迷ったらこの基準

こんな条件なら 選ぶセンサ 絞り込み
検出ポイントが高温 ファイバーセンサ ファイバーセンサを絞り込む
本体が入らない狭小スペース・曲がり角 ファイバーセンサ ファイバーセンサを絞り込む
微小物体を検出 ファイバーセンサ ファイバーセンサを絞り込む
検出ポイントが強電磁ノイズ源の近くにある ファイバーセンサ ファイバーセンサを絞り込む
標準的な工場環境での汎用検出 一体型光電センサ 光電センサを絞り込む
数m~30m程度の長距離検出 一体型光電センサ(透過型) 光電センサを絞り込む
コスト優先で多点配置 一体型光電センサ 光電センサを絞り込む

※詳しい根拠は下の比較表・有利なシーンを参照してください。仕様は機種・メーカーにより異なります。

ファイバーセンサと光電センサの違い:構造とアーキテクチャの比較

光電センサ(一体型)の構造

光電センサ(一体型)は投光素子・受光素子・増幅回路・出力回路がすべて一つのハウジングに内蔵されています。電源と出力配線を接続するだけで動作するシンプルさが特徴で、設置・配線が容易です。ただし、本体全体が検出ポイントに設置されるため、狭小スペースや高温・強振動環境への設置には制約があります。

ファイバーセンサ(アンプ分離型)の構造

ファイバーセンサは「光ファイバケーブル(先端部)」と「ファイバアンプ(増幅器・制御部)」の2ユニットで構成されます。先端の光ファイバ部(検出部)は小型で、電子回路を持たないため高温・強振動・狭小スペースへ設置できます。アンプは検出ポイントから離れた場所に設置し、ファイバで光を伝送します。

詳細スペック比較表

比較項目 光電センサ(一体型) ファイバーセンサ(アンプ分離型)
設置場所の自由度 低(本体全体を設置) 高(先端ファイバのみ設置)
最小先端サイズ 一体型本体サイズ(数十mm以上) 先端径φ0.5mm~(極小対応可)
耐熱性(検出部) 一般的な製品例では60°C程度、高温対応品では70°C程度(電子回路内蔵のため使用温度範囲に制限) 耐熱ファイバでは300°C級の機種あり(先端部のみ)
耐振動性(検出部) 電子部品を内蔵するため振動に弱い(機種の耐振動・耐衝撃仕様を確認) 先端は電子部品がなく、振動・衝撃環境に対応しやすい
最小検出物サイズ ビームサイズ・機種により異なる 細径光軸・小スポットタイプなどで微小物体に対応
コスト(初期費用) 低~中(一体型で安価) 中~高(アンプ+ファイバケーブルのセット)
複数点検出 センサ数=設置台数 アンプ1台に複数ファイバ接続できる機種あり
配線・調整の容易さ 容易(電源+出力線のみ) ファイバの経路・曲げ半径の管理が必要
電磁ノイズの影響 本体を設置する環境の影響を考慮 ファイバ検出部には電気回路がなく、影響を受けにくい

※仕様は機種・メーカーにより異なります。詳細は各製品の仕様書を参照してください。

ファイバーセンサが有利なシーン4選

検出ポイントが高温・狭小・微小・強ノイズのいずれかに該当するならファイバーセンサが候補となります。先端部に電子回路を持たない構造が、一体型では設置できない環境を可能にします。

1. 高温環境(炉・溶接周辺)への設置

溶接ロボット周辺・熱処理炉の搬入口など、検出ポイントが高温になる環境では、電子回路内蔵の一体型光電センサは設置できません。ガラスファイバケーブルは機種によって300~400℃程度の先端温度に対応しており、先端ファイバのみを高温ゾーンに設置できます。アンプ部は熱影響のない場所に設置します。

2. 狭小スペース・曲がり角への設置

機械内部の狭いすき間や、曲がり角にある検出ポイントには、数mm程度の細径ファイバヘッドを使用することで設置できます。一体型光電センサでは物理的に入らない場所でも検出システムを構成できます。

3. 微小物体の精密検出

電子部品の半田ボール・細線・極薄フィルムのエッジなど、通常の光電センサでは検出できない微小な検出物には、細径光軸や小スポットタイプのファイバーセンサが有効です。

4. 強電磁ノイズ環境

大型モーター・溶接機・高周波加熱装置の近傍では強い電磁ノイズが発生します。ファイバーセンサの先端部は電気回路を持たず、光のみで信号を伝達するため、電磁ノイズの影響を受けにくいのが特徴です。アンプ部はノイズ源から離れた場所に設置することで、安定した検出が期待できます。

一体型光電センサが有利なシーン4選

特殊環境でなく設置スペースが確保できるなら一体型光電センサが有利です。アンプや投受光部が一体化されているため構成がシンプルで、多点配置・長距離検出でもコストと設置性に優れます。

1. 比較的広い設置スペースがある場合

センサ本体を設置できる十分なスペースがある場合、一体型光電センサはアンプを別置きせず本体に直接配線できるため、構成がシンプルです。ファイバの経路管理・最小曲げ半径の考慮が不要で、設置時間とコストを削減できます。

2. コスト優先で多点配置する場合

多数の検出ポイントを設置する場合、一体型光電センサは1ユニットあたりのコストが低く、初期投資を抑えられます。ファイバーセンサはアンプとファイバのセット費用が発生するため、台数が増えるほどコスト差が広がります。

3. 長距離検出(数m~30m程度)

広い搬送ラインのゲート検出など、数mを超える長距離検出には透過型一体型光電センサが適しています。

4. 標準的な工場環境での汎用検出

粉塵・油・高温などの特殊環境でなく、一般的な工場環境での通常の物体検出には一体型光電センサが選択肢になります。防塵・防水が必要な場合は、IP67など使用環境に適した保護構造の機種を選定します。

選定判断フロー

  • 検出ポイントは高温ですか?
    → はい:ファイバーセンサ(耐熱ファイバ対応品)を候補にします。
    → いいえ:次のステップへ。
  • 本体が入らない狭小スペースや曲がり角ですか?
    → はい:ファイバーセンサを候補にします。
    → いいえ:次のステップへ。
  • 検出対象が微小物体ですか?
    → はい:極細スポットファイバーセンサを候補にします。
    → いいえ:次のステップへ。
  • 強電磁ノイズ環境ですか?
    → はい:ファイバーセンサの先端部を使用し、アンプをノイズ源から離して設置します。
    → いいえ:一体型光電センサが候補(コスト・設置性が有利)。

よくある質問

ファイバーセンサと光電センサ(一体型)の一番の違いは?

アンプとセンサ先端が分離しているかどうかが大きな違いです。光電センサ(一体型)は投光・受光・増幅・出力回路を一つのハウジングに内蔵します。ファイバーセンサは電子回路を持たない光ファイバ先端部とアンプ部が分離しており、先端のみを高温・狭小・強ノイズ環境に設置できます。

高温環境にはどちらを選べばよいですか?

検出ポイントが一体型光電センサの使用周囲温度を超える場合は、耐熱ファイバを用いたファイバーセンサが候補になります。300~400℃程度の高温対応機種があり、アンプ部は熱影響のない場所に設置できます。高温対応品でも70°C程度に制限される機種が多いため、仕様表で上限温度を確認してください。

コスト優先ならどちらが有利ですか?

特殊環境でない標準的な工場環境で多点配置する場合は一体型光電センサが有利です。アンプや投受光部が一体化されているため構成がシンプルで、初期費用や設置工数を抑えやすい点が特長です。ファイバーセンサはアンプとファイバのセット費用が発生するため、台数が増えるほどコスト差が広がります。

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