賃金の高い先進工業国におけるローコスト(Low Cost)化の最も重要な課題はスピードです。即ち、<製品開発—製品設計—生産準備—量産—販売>の各ステージを短期間に実行することです。今回から、生産準備の短期化に必要な各種要素技術を実現させるLCA(ローコストオートメーション)の要点を解説します。
(1)新製品の開発〜量産化におけるLCAの要点
各ステージにおけるローコスト化のキーポイントは「繋ぎ」です。製品開発、設計、生産準備、量産の各担当部門が重複作業をすることなく、早くかつ効果的に仕事をこなし、本来の創造的な課題にあたることです。
(2)生産準備の短期化の要点
短期化の要点は、経験済みの手段を出来るだけ活用し、必要時間の予測が難しい開発要素を少なくすることです。そのためには、生産準備部門が取り扱う要素作業を整理し、それぞれの要素作業に活用できる手段を、常日頃から蓄積しておくことが重要です。
生産準備の要素作業 | 要素作業 |
移動:搬送、方向反転、回転、など | |
位置決め:1次元、2次元、3次元位置決め、など | |
加工:接着・接合、印刷塗布、熱処理、組立、洗浄・乾燥、切削、曲げなど | |
検査:機能検査;特性判断、官能検査、外観判断、など | |
梱包:- | |
保管:- |