結合加工:接着・ろう付け
- 家電製品を初めとして電子制御を必要とする商品には何らかの電子回路基板(【写真】)が付いています。 この電子回路基板を例に人作業と自動化と品質について解説します。 ・組立産業が日本から海外に進出した時代に、日本では実装機による自動化が実現できていたにもかかわらず、海外での電子回路基板の生産方式は多くの作業者をライン状に並べて手作業で処理させた時代がありました。 ・この時代は海外展開先の労務
- 実装技術は、溶融金属部に狙った温度に安定させる熱エネルギーを供給することが生産技術のポイントです。しかし急激な温度上昇は、伝熱の不均一性による実装不良や実装部品に大きな残留応力が残り、耐久品質を劣化させるなどの問題につながります。一方で、生産タクトを短くさせる生産技術も必要となります。 ここでは、実装技術の代表的なタクト短縮法を解説します。
- 熟練作業者が「こてはんだ付け」ではんだ付けを行っている場合、作業者は、はんだ付けされる部分の状態を熟達した目で判断しながら、一定品質のはんだ付けを行っています。
- はんだ付けとは、母材表面に溶けたはんだを接合させることです。しかし、構造強度を得るための接合ではなく、電気信号を低抵抗状態で高い信頼性を持つ状態で接合させる必要があることから、多くの学問分野の関連知識に基づく生産技術の高度化が求められてきます。 (1)はんだ付けに係る構成材料の3要素 はんだ付けには【図1】のように、3つの材料が関係して最適なはんだ付けが成されます。したがって、はんだ付け
- 電子部品の高密度実装を実現させる重要な生産技術として、マイクロソルダ技術が挙げられます。ここでは、各種のはんだ付け技術の工法を紹介します。
- 接着剤や塗装剤の乾燥・硬化処理や塗布したクリームはんだの溶融処理のために、熱処理プロセスが必要です。この熱処理プロセスは、前後のプロセスに比べタクトが長くなるのが一般的なため工程設計が難しく、その装置の大きさがラインレイアウトに大きく影響します。ここでは熱処理プロセス用LCA(ローコストオートメーション)の設計の勘所を解説します。 (1)熱処理の基本プロセス 熱処理プロセスの基本的な温度
- 「接着」と同様に「はんだ付け」も、製品の軽薄短小化と高機能化を実現させる重要な要素技術です。 さらに、はんだの主成分の鉛の毒性による環境汚染を防ぐために、鉛フリーはんだへの切り替えが進められています。ここでは、短納期で生産準備を完了させる「はんだ付け」のLCA(ローコストオートメーション)を解説します。 (1)はんだ付けの基礎 ■はんだが母材につく理由 はんだの溶融熱により、母材とは
- 接着性能を確実に得るには、接着面の汚れ(加工液残渣、指紋、フラックス、吸着ガスなど)を除去しなければなりません。そのために、接着剤を塗布する前に接着面を洗浄するのが一般的です。ここでは、洗浄プロセスの基礎と洗浄プロセスのLCA(ローコストオートメーション)を実現するための洗浄用ワークホルダの構造を解説します。 (1)洗浄プロセスの基礎 洗浄プロセスは、次の3プロセスで出来ています。
- 搬送中のワークを停止させることなく接着剤の定量塗布を要する場合や、高精度の微量塗布制御を要する場合などに非接触型の噴射塗布法が用いられます。使用に当たっては下記のような塗布量の安定化維持の勘所があります。 (1)非接触噴射塗布法の勘所 ここでは、ガラス基板同士や水晶振動子とセラミック基板の仮接着を紫外線硬化型樹脂で行なう場合をモデルとしました。 要素作業を次のように分類します。【図1】
- 製品の軽薄短小傾向により、組立方法で接着技術は非常に重要な要素技術です。接着する部品が非常に小さくなるために次の内容が要求されます。 1. 接着剤の塗布量の微量化とその安定性 2. 接着強度の安定性 これらの要求は新製品の試作段階から満足すべき課題です。したがって、LCA(ローコストオートメーション)の思想で速やかに対処できることが競争優位性のポイントといえます。 接着剤塗布量の制御の
- 電子部品の組立や実装基板の半田付け処理などでは、微量液体(接着剤やクリーム半田など)を一定位置に塗布させることが多くあります。転写塗布法は、シンプルな道具立てで、微量塗布が可能なローコスト工法の一つです。 (1)転写塗布法の勘所 要素作業を次のように分類します。要素作業とLCA(ローコストオートメーション)用治具・簡易機器を【図1】に解説しました。
- 製品の軽薄短小を実現させる代表的な要素技術に接着技術があります。ねじなどの部品を必要とせず、非常に薄い接着膜層で2部品が接合できることから、液晶ディスプレイなどの代表的な軽薄製品に多用される要素技術です。ここでは接着技術をささえるLCA(ローコストオートメーション)について解説します。