製品の軽薄短小を実現させる代表的な要素技術に接着技術があります。ねじなどの部品を必要とせず、非常に薄い接着膜層で2部品が接合できることから、液晶ディスプレイなどの代表的な軽薄製品に多用される要素技術です。ここでは接着技術をささえるLCA(ローコストオートメーション)について解説します。

(1)代表的な接着材料

接着材料 特徴
エポキシ樹脂
・ 接着力が強い(反面、収縮応力が強い)
・ 耐環境性、信頼性に優れる
・ 主剤、硬化剤の2液攪拌型が一般
瞬間接着剤
(シアノアクリレート系接着剤)
・ 短時間で接着が可能で仮固定などに多用される
紫外線硬化型樹脂
・ 紫外線の光で樹脂が硬化反応するため、熱による影響が回避できる。精密位置決めや低接着応力を要する箇所に多用される
両面テープ
・ 接着応力の悪影響が出やすい薄物製品や、フィルムの多層接着に多用される

(2)接着工程の要素作業

 ここではエポキシ樹脂を用いた接着の要素作業を解説します。

接着工程の要素作業 解説
段取り 主剤と硬化剤を一定比率で配合、攪拌、脱泡(真空脱泡)する
接着面の清浄化処理 接着表面の汚れ(油、ゴミ、水分など)や酸化皮膜などを除去。
除去法は、弱アルカリ溶液洗浄+水のリンス処理+乾燥が一般的
接着剤の定量塗布 一定位置に定量の接着剤を塗布する
部品の位置決め・圧着 2部品の位置出しを行い、一定圧力で接着剤の膜厚の均一化を行なう
接着剤の硬化反応処理 接着剤が反応する温度で硬化処理

(3)接着技術を支えるLCA

LCAを要する接着作業 LCAの内容・勘所
接着剤定量塗布 1. 転写法(【図1】参照)
微小量塗布に優れる
2. ディスペンサー塗布法
線状塗布など連続塗布に多用
接着面清浄化 洗浄治具設計の勘所:
* 洗浄エネルギー(超音波や揺動など)が減衰しない形状
* リンス時に液溜りを作らない形状
接着剤の硬化反応処理 硬化反応用ケース設計の勘所:
* 熱分布を均一にするケース形状
* 兼用ケース化によるLCAアイデア

【図1】接着剤の転写塗布法