遊星回転研磨法は、回転バレルの数倍に達する旋回半径と、180~250rpmの回転数で、バレルを回転させて、加工物を遠心力によってバレルの外周寄りの内壁に引き寄せ、連続循環流動によって研磨を行う方法です。
バレル中における加工物の流動の状態を【図1】に示します。
加工物と研磨材は遠心力の効果で、摩擦研磨を行うので、いろいろな特徴が見られます。
例えば、研磨量は加工時間に比例して急に上昇し、従来のバレル研磨に比較して数10倍の能率向上となります。
また超小型部品とか、超薄板の部品に研磨も可能になり、軟質金属の鏡面仕上げも可能になりました
この研磨法により、柔らかいアルミニウム製部品の精密研磨が可能となったほか、プレス加工部品、ダイキャストによる精密歯車などの研磨にも利用され、とくに装飾用光沢面の仕上げにも応用され、バフ研磨にとってかわりつつあります。【図2】に、遊星回転バレル研磨機の外観を示します。
次に、バレルに投入する研磨石(研磨材)の一部について、【表1】に主成分、用途を示しました。
【表1】研磨石の品種と用途
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