バフ研磨は、鏡面仕上げには欠かすことのできない研磨法です。一般にバフ研磨法といわれている範囲は広く、先にのべた粗面を平滑にするペーパー仕上げから、鏡面仕上げに至るまでを指しますので、研磨法の種類と仕上がりについて表1に示しました。
【表1】バフ研磨法の種類と仕上り
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バフ研磨は、バフの形状と材質を選択することから始まります。バフの材質は、綿(コットン)と麻(サイザル)に大別され、形状は次のように分類できます。(【図1】参照)
(1)ペーペーバフ
カンバス地の円形布を重ね合わせて縫い合わせたもので、研磨材を膠などで接着固定したもので、おもに荒研磨に用います。
(2)ばらバフ
キャラコ地の円形布を重ねて中心部だけを綴じたもので、回転の遠心力で弾性をだすものです。
(3)バイアスバフ
布の織り目に対して斜めに細長く裁断して、ひだを重ねて円形に加工したもので、布端がほつれないのが特徴です。
(4)ポケットバフ
ひだを深くして円形にとじたもので、空気のたまりがあるので放熱効果がよく、研磨剤の保持性が良好です。
【図1】左から、ばらバフ、ペーパーバフ、バイアスバフ