バフ研磨の下地磨きには、エメリーなど砥粒を持ったペーパーバフが必要ですが、仕上げ磨き、つや目磨きには、ばらバフやサイザルバフにつけて研磨する油性研磨剤が使われます。油性研磨剤は、ステアリン酸などの油脂に微細な研削材粒子を分散させたもので、常温では固体のステアリン酸が、布製のバフに押し付けることによって発生する摩擦熱により熔融し、研削材をバフに固着させます。ステアリン酸は、この他、研磨時に発生する摩擦を軽減し、また、摩擦熱を冷却する効果があります。油性研磨材の種類を【表1】に示しました。
【表1】油性研磨材の種類
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バフ研磨は、単純な機械や工具を使って高度な研磨ができますが、何分にも人手に依存する部分が大きくコスト高を招きます。そのためバフ研磨作業の自動化が行われています。この時には固体の油性研磨材では能率が上がりませんので水性または油性の液状研磨材が使われ、バフ表面へスプレーすることによって、適量の研磨材を適宜供給することができます。【図1】に自動研磨機の一例を示しました。