金型を設計していて、プレートへのねじの配置に悩むことがあります。ねじサイズを大きくしてねじの本数を少なくするか、ねじサイズを小さくしてねじの本数を多くするかといった問題がまずあります。この問題については「ねじの使い方-1(プレス金型構造設計の基礎 その1)」を参照して下さい。
ねじサイズを決めたとき、ねじの間隔をどのくらいにしたらよいかが気になります。
【図1】は、ねじサイズとねじ間隔の関係を示したものです。ねじサイズの10倍をイメージしています。ねじ間隔には明確な基準となるものがないので(厳密にはプレートのひずみの量や締結力などから考えなければいけないのでしょうが、現実的には難しいことが多いので、経験的な感覚で決めています。)、わかりやすい決め方としておいた方が、ねじのような部品では便利かと思います。
【図2】は、ねじの関係寸法を示したものです。JISでも決められていますが、自社標準を決めておくとよいでしょう。ここで示したものは、その1例と考えて下さい。
プレートにタップ加工をするとき、タップ下穴の寸法やタップ深さが問題です。深すぎるタップ加工指定は加工を難しくする割に、あまり効果はありません。タップ加工しやすいタップ下穴やタップ深さを決め、経済的な加工ができるようにしましょう。