焼け(burn)は、成形品の表面に黒い燃焼物が発生する現象です。溶融プラスチックがキャビティ内に充填される際に、キャビティ内部に残存している空気が圧縮された際に発熱し、プラスチックが燃焼することが発生原因です。
焼けは、外観品質の不良や部品形状の欠落、物性低下などの不具合になります。
焼けを解決するための対策案は、下記のような方法が考えられます。
(1)金型に関連する対策
- エアベントを設ける。
- エアベントを深くする、排気通路を十分に確保する。
- 金型を分解してエアベントを洗浄メンテナンスする。
- 金型を分割構造や入れ子構造として、分割面からエアを逃がす。
- 真空吸引装置を採用する。
- ゲート位置を変更する。
(2)射出成形条件に関する対策
- 射出速度を遅くする。
- シリンダー温度を低めにする。
- 計量を少な目にする。
- 樹脂のシリンダー内での滞留を防止する。
(3)成形品デザインに関する対策
- 成形品の肉厚が薄い部分を回避するデザインを採用する。
- 成形品の肉厚を変更し、溶融プラスチックの流れのパターンを変える。
- エアが溜まってしまう形状を変更する。