カートリッジヒータ均熱タイプは、金型のキャビティ等の被加熱物の形状や放熱量に合わせて、ヒーターのワット数を3つのゾーンに分けて設定することができます。このような設定によって、温度分布を均一化することができます。
成形品の形状や使用するプラスチック、エラストマーの種類によっては、金型の温度分布の不均一が成形品の外観品質や寸法精度に影響を与えることが考えられます。
このような温度変化に敏感な成形をする場合には、カートリッジヒーターの熱量の発生を変化させることで、なるだけ均一な温度分布になるように工夫することがアイデアとして考えられます。
ミスミカートリッジヒータ均熱タイプは、このような要望に対応するために開発された商品になります。液状シリコーンゴムや熱硬化性樹脂、特殊なスーパーエンジニアリングプラスチックの成形加工での採用が考えられます。
実際の金型の表面温度の分布を予測することは困難なので、金型の形状や大きさ等によって適切な熱量分布となるようにノウハウを獲得されることが、有効な活用方法になると思います。
また、カートリッジヒータの取り付けパターンは、片側横挿入タイプ、両側横挿入タイプ、縦挿入タイプの3タイプが一般的ですが、それぞれのタイプによっても熱量分布をどのように変化させるかのバリエーションは異なってきます。
発熱部のワット数の算出計算はカタログ上に開示してありますので、ご要望に合わせて仕様を選定することが可能です。
また、熱の出入りを安定化させるために、金型と成形機プラテンの間には断熱板を設置することが推奨されます。