切削加工を行っているユーザーを対象に、製造現場における課題についてのアンケート調査(第1回)を実施した。
調査結果サマリ
- 現場担当者の多くは、加工の基礎知識はあるが、業務効率化に活かせていないと感じている。
- 知識不足については、表面粗さやJISの知識、バリ取りに関する知識の不足が挙げられた。
- 設計担当者は、公差設計、はめあい設計に関する知識不足や部品選定の妥当性が不安とのコメントがあった。
現場担当者の課題―加工の基礎知識を業務効率化に十分活かせていない。表面粗さやJISの知識、バリ取りに関する知識の不足も挙がった。
1.現場担当者(経験年数3年以上)に対し、機械加工の基礎(図1)、フライス加工(図2)、穴あけ加工(図3)、バリ取り(図4)に関する課題について質問した。結果、特に『穴あけ加工について知識はあるが業務効率化に活かせていない』、『バリ対策の知識不足』という課題が多かった。それぞれの回答は以下(図1~図4)の通り。
図1 機械加工の基礎に関する課題
図2 フライス加工に関する課題
補足
その他の例:ビビりなどの原因について知識がない
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図3 穴あけ加工に関する課題
補足
その他の例:刃物そのものの知識がない
図4 バリ取りに関する課題
補足
追加コメントの例:顧客からバリについての要求が厳しく、検査・手直しでコストがかかってしまう
設計担当者の課題―公差設計、はめあい設計に関する知識不足や部品選定の妥当性に不安を感じる。
2. 設計者(装置設計、製品設計、設備設計、生産技術)は、公差設計、はめあい設計に関する知識不足が挙げられた。また、部品選定の妥当性が不安とのコメントがあった。(図5のとおり)
図5 設計者が解決、改善したい課題
補足
追加コメントの例:公差については、過去の図面を参考にしていることが多い/普段使用しない部品を選定する時に、知識が足りていないため、選定の妥当性に自信が持てない/専門外やまったく新しい分野の設計をする場合、特に部品の選定は非常に困る
■調査概要
調査方法:インターネットアンケート調査
調査期間:2022年 1月 13日(木)〜 1月 26日(水)
回答数: 15社