位置決めピン/ガイドの使用方法を解説します。初めに位置決めの原理・原則を解説し、引き続き位置決めピン/ガイドの使用事例を紹介します。
(1)位置決めの原理・原則
- 位置決めとは・・・2つのワークの位置関係を精度良く保つこと
一方:固定基準側となるもの・・・(位置決め治具など)
他方:固定基準側に位置決めされるもの・・・(ワークなど) - 位置決めは2つのワークの位置関係が効果的に決まるポイントで位置決めをする(【図1】参照)。
例:1) 位置決め用ノックピン間の距離を長くとる。
2) ノックピンの位置は対称な位置を選ぶ - 3方向拘束で位置決めを行う。(4方向拘束では挿入も排出もできない)
- 作業(手動、自動、試作、量産、他)やワーク(精度レベル、外観品質レベル、材質、他)の特徴から位置決め方法を選定する。
- 磨耗や変形などの位置決め性能の劣化への対応を忘れない。
(2)色々な位置決め方法
位置決め方法は、次のように分類できます(【図2】参照)。
位置決めの種類 | 解説 |
[1] 固定基準面に位置合わせする方法 | 基準面に押し当てて、面と面で位置決めする |
[2] 位置決め面(点)を調節できる方法 | 調節できる位置決めピンなどで位置決め基準の調整ができる |
[3] 位置決めピンによる方法 | 円筒状、円錐状などの位置決めピンで位置決めをする |
[4] V溝による方法 | 円筒形状のワークに対して長手外形の位置決めをする |
[5] 心出し | 円筒形状のワークの中心に対して位置決めをする |
[6] 割出し | 直線状の距離に対して定められた距離で位置だしをする |