21世紀には、高齢化が世界的に更に進むとの認識から、国際標準作成において高齢者及び障害者配慮を最重点テーマの一つに掲げられISOで検討が進められてきました。
ユニバーサルデザイン(Universal Design)の類似用語について
・ユニバーサルデザインの類似用語として、以下があります。
(1)アクセシブルデザイン(Accessible Design)
(2)デザインフォーオール(Design For All)
(3)バリアフリーデザイン(Barrier Free Design)
(4)インクルーシブデザイン(Inclusive Design)
アクセシブルデザイン(Accessible Design)
・Accessible=接近できる、利用しやすい などの意味です。
・訳語として「高齢者・障害者等に配慮したデザイン」「高齢者・障害者等のニーズに配慮したデザイン」が採用されています。
・しかし、Accessible=「接近できる、利用しやすい」の意味は、高齢者や障害者のみを対象とした概念ではありません。「親しみやすい」洗練されたデザインの考えにも通じます。
デザインフォーオール(Design For All)
・直訳は「すべての人のためのデザイン」となります。
・あらゆる範囲の能力・状況にある人々にとって使いやすい製品やサービス、システムをつくること。
・この考えは、主にヨーロッパで用いられています。
・ユニバーサルデザインの意味とほとんど近似したデザインの概念といえます。
バリアフリーデザイン(Barrier Free Design)
・障害のある人々がたやすくアクセスし、利用できるように製品や公共サービス、商業施設、交通システムなどの建物や環境をデザインすること。
・建物のデザインで多用される「バリアフリー」の元の考えです。
インクルーシブデザイン(Inclusive Design)
・Inclusive=「包括的な、すべてを含んだ」の意味です。
・万人のニーズに対応する包括的なデザインの意味で使用されます。
・人口動態の変化と、障害のある人の社会参加を変化要因とした将来の市場構造に向けたデザインの研究などが検討されています。
更に詳しい情報が知りたい方は、「JISハンドブック人間工学:JIS Z 8071」を参照ください。