検出ピンと材料の間に弱い電気(6V〜12V)を流しておき、検出ピンが材料に接したときに電流が流れて材料の送り異常を検知してプレス機械の運転を止めます。
この方法の金型内の取り付け状態を示したものが【図1】です。検出ピンは絶縁された状態で取り付けられます。検出ピンが材料に接したときに通電し、異常を検出しますから機械的に動く部品がないため動作時間が早くなります。検出ピンの入る部分は穴でなくとも、溝のような形状であってもかまわないところがよいところです。
【図1】(a)は可動ストリッパに取り付けたものです。検出ピンが異常を検出した後にたわみ、破損しないようにしてあります。可動ストリッパ内だけで組み込みが可能なので設計は容易です。問題点として、可動量の関係からS1寸法を長くすることができません。そのため、パイロットより先に異常を検知できない場合が生じます。
その問題を対策する形が【図1】(b)です。パンチホルダまでの部分を利用することで長いスプリングが使用できるようになり、S2寸法が長く取れるようにしたものです。
もう一つの欠点が、リード線の断線です。断線があると検出ピンが動作しても検出ができません。定期的なリード線の確認が必要です。できれば使用時間でリード線を交換することが望ましいです。