[2023/11/28公開]
Question
ドリル加工でセンターもみつけが必要な理由を教えて
ドリル加工の工程を検討していますが、センターもみつけが必要な理由を教えてもらえますか?
Answer
精度のよい安定したドリル加工のため、センターもみつけをおこないます
加工面が傾いていたりドリルの食い付きが悪いと、ドリルが振れたり傾いて被削材に進入します。その状態で加工すると穴形状が歪んだりドリルが折損したりします。あらかじめセンターもみつけをすることで、ドリルの芯ブレを抑えられます。
センターもみつけが必要なケースとポイントを以下に記載していますのでご参照ください。
![ドリル折損例](/tech-info/sites/default/files/media/jp/j0127/j0127_01.png)
センターもみつけが必要な被削材の加工面
![センターもみつけが必要な被削材の加工面](/tech-info/sites/default/files/media/jp/j0127/j0127_02.png)
センターもみつけが必要なドリル
![センターもみつけが必要なドリル](/tech-info/sites/default/files/media/jp/j0127/j0127_03.png)
センターもみつけが必要な穴あけ加工
![センターもみつけが必要な穴あけ加工](/tech-info/sites/default/files/media/jp/j0127/j0127_04.png)
センターもみつけのポイント
ドリルの先端角(120°前後)と同等角度のスポットドリル・リーディングドリルを選んでセンターもみつけをしてください。先端角が異なるとドリルにエッジがあたり、ドリルの寿命を短くするおそれがあります。またセンタードリルは先端のみ120°で、シャンクつなぎのテーパーは60°または90°ですので、先端だけでもみつけしてください。
![センターもみつけのポイント](/tech-info/sites/default/files/media/jp/j0127/j0127_05.png)
●センターもみつけ以外の位置決め方法とセンターもみつけを省略できる場合
エンドミルまたはフラットドリルでのガイド穴、ガイドブッシュなどの治具を使用するのも安定加工に有効です。
超硬スタブドリルなどはセンターもみつけを省略できます。超硬レギュラードリルのセンターもみつけの判断は試験加工をして目的の精度がでているかで判断します。
![センターもみつけのポイント](/tech-info/sites/default/files/media/jp/j0127/j0127_06.png)