構造物では「はり:beam」の構成で構造物の強度を作り出します。同じ考えが機械装置の筐体設計に活用されます。ここでははりの種類と荷重について解説します。
(1)「はり」の種類
代表的なはりの種類に次の5種類があります。
a)片持ばり・・・一端側が固定されている「はり」構造で、固定側を固定端、その反対側を自由端
b)単純支持ばり・・・はりの両端が単純支持されている「はり」構造
c)張出いばり・・・支点の外側に荷重が加わっている「はり」構造
d)固定ばり・・・両端ともに固定支持された「はり」構造
e)連続ばり・・・3個以上の支点で支えられた「はり」構造
解説:
・単純はりは、スカラー型ロボットアームやピック&プレースユニットのクランプアーム機構(下図a))に当たります。
・単純支持ばりは、シャフトとボールブッシュの直動案内機構などに当たります(下図)。
(2)「はり」に加わる荷重の種類と表現
・a)は荷重部に機構を持つ構造のモデルとして、b)の分布荷重の場合は、はりの重量自体の影響を考える場合のモデルとして利用できます。