先回に引き続いての、金型の強度計算でよく使用される専門用語の解説です。意味を正しく理解しておきましょう。

■縦弾性係数(たてだんせいけいすう)

 材料の比例限度内(フックの法則が成立する範囲内)で、引張応力または圧縮応力とこれに相当する引張ひずみ、または圧縮ひずみの比を、この材料の縦弾性係数と言います。
 または、初めてこのデータを測定したThomas Young氏の姓から、Young率(ヤング率)とも呼ばれています。
 縦弾性係数は、材料によって一定の数値を示します。
 通例として、縦弾性係数は、「E」で表記される場合が多いです。
 Eは弾性(Elasticity)の頭文字から来ています。

■引張強さ

 引張試験を行った場合、荷重-ひずみ線図の最高荷重に相当する引張応力のことを引張強さと言います。

■許容応力

 金型や機械を設計する場合に用いられる最大応力のことを許容応力と言います。
 許容応力は弾性限度以下に設定しなければなりません。

■フックの法則

 Robert Hooke氏が1678年に発表した弾性法則のこと。
 「応力の値が材料によって定まる一定値、すなわち比例限度を超過しない間は、応力とそれによって生ずるひずみとの比は、応力の種類と材料の種類とによって定まる一定値をとる」という内容です。

■荷重-ひずみ線図

 横軸にひずみ、縦軸に荷重を示すX-Yの2軸線図のことです。
 引張試験や圧縮試験で得られる線図です。この線図を評価することで材料の弾性限度、引張強さ、縦弾性係数などを知ることができます。
 縦軸を応力に置き換えた場合には、応力-ひずみ線図と呼ばれます。

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参考文献:湯浅亀一、材料力学演習(上巻)、コロナ社