簡易自動機(LCA:ローコストオートメーション)は、次の基本構成からなりたっています。
(復習:「LCA(ローコストオートメーション)の構成要素」)

図(簡易自動機(LCA:ローコストオートメーション)の基本構成

 これまでの解説はメカニズムや機械要素部品の使用法のポイントを中心に行ってきました。以降では、人力を前提とするLCAではなく、1.ある程度高速駆動させるLCA、2.長時間にわたりプログラム化された運動を繰り返すLCA などを対象として動きを持つ機構設計を解説します。

(1)動きを持つ機構設計と関連する工学

 「からくり治具の素」として紹介した色々な動きを作り出すメカニズムは機構学と関係します。そこでは高速運動は考えず、「力のつり合い」程度までを念頭に置けば設計が進められます。
 高速運動やある程度複雑な運動制御を行う機構設計に対しては、「力学」と「振動学」の基礎をある程度マスターすることが望ましい。それは、加工部品の強度やアクチュエータの選定の場合などに、それらの根拠が検討されている場合、設計の失敗が少なくできることと、失敗しても再度設計変更によりスキルアップが可能だからです。

 動きを持つ機構設計と関連する工学は【図1】です。

【図1】動きを持つ機構設計

 以降の講座では、静力学・動力学を含めて動きを持つ機構設計を、ミスミFAメカニカル標準部品カタログ:技術データの{技術計算}の解説も交えながら、できるだけ分かりやすく解説してゆきます。