1軸のしゅう動案内を持つ手動式の機構部にアクチュエータを用いて、LCA:ローコストオートメーション化(簡易自動化)することを考えます(【図】参照)。「簡易組立治具のワークホルダ」では、手動でワークホルダを移動させることを前提としたため、しゅう動案内の機構設計やしゅう動部部品材料選定など耐久性について考慮していません。しかし、アクチュエータを用いたLCAの場合は、信頼性設計を重視しなければなりません。
ここでは、1軸のしゅう動案内をミニチュアリニアガイドに変更した構造で解説を進めます。
以下では、各種アクチュエータの特徴比較【表1】と、それぞれの分類【表2】を解説します。なお、アクチュエータには下記以外に油圧式がありますが、LCAは大きな操作力を要しないので省略しました。
LCAのアクチュエータ選定においては、動力系と制御系のどちらがより重要かを考えます。
空気式は圧縮性の気体(空気)を用いるため速度制御が苦手です。制御系を必要とする場合は電気系が優れます。ここでは速度・位置制御を要しないため空気式アクチュエータを選びました。
【表1】アクチュエータの特徴比較
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