電気めっき
- 分散めっきは、複合めっきともいわれており、電気めっきや無電解めっき浴にセラミックスなどの化学的に不溶性の微粒子を分散させ、めっき金属と共析させたものです。めっき浴には一般にニッケルめっき浴が使用されています。 【写真1】に、炭化けい素SiCニッケル分散めっき皮膜の断面を示しました。ニッケル皮膜中に炭化けい素が均一に分散しており、皮膜の表面にも露出していることが分かります。分散している粒子の持つ特性によって耐磨耗性を発揮したり、自己潤滑性を示したりします。 分散めっきの、めっきの種類と皮膜の特性を【表】に示します。タグ:
- 精密部品へ耐食性、耐磨耗性、電気的特性などの機能を付与するための工業用めっきについて紹介しましょう。 工業用ニッケルめっきの用途を分類すると【表】のようになります。タグ:
- (1)錫-鉛合金めっき 錫-鉛合金めっきは、はんだめっきとしてエレクトロニクスに多用されています。はんだめっきには、溶融はんだによるものと電気めっきによるものがありますが、前者はプリント基板などに、後者は寸法制度・皮膜の均一性・密着性などが要求される部品に利用さています。 合金の組成は、浴組成や作業条件で管理しますが、耐食性、柔軟性、潤滑性、はんだ付け性など使用目的に応じた表に示すような合金比率が使われています。 電気・電子関係では、錫めっきのホイスカー発生防止対策として、鉛5-10%のはんだめっきが用いられています。タグ:
- 錫めっきは昔からブリキの名称で、鉄板上への溶融めっきとして知られ、各種の缶類に用いられてきました。 近年錫めっき浴の改良が進み、光沢性、はんだ付け性、耐食性が優れた光沢錫めっき浴の実現によって電子部品等への応用が進み、高価な金めっきの代替、長期的に信頼性の高いめっき皮膜として多方面に用いられています。 【表1】に錫めっき皮膜の特性と利用分野を示します。タグ:
- (1)ロジウムめっきRh 工業用ロジウムめっきは、硬度がHv800〜1000と工業用クロムめっき並の硬度が高いうえに耐食性も優れているので、磨耗や摺動などの激しいプリント基板の端子めっき、コネクター、スイッチの接触子など、長期的に安定した低接触抵抗性が求められるものに利用されています。 ロジウムめっきの特徴として、次のことがいえます。タグ:
- 工業用銀めっきも、工業用金めっきと同様に、エレクトロニクス関係部品にはなくてはならない重要なものです。金のように高価ではなく、電導性は金属の中では最高であり、熱の伝導性、潤滑性、耐熱性なども優れていますので、弱電分野ばかりでなく、重電、航空機部門にも広く使われています。 工業用銀めっきの、利用分野・利用目的を表に示しました。タグ:
- 電子機器・通信機器などになくてはならないプリント配線板は、その情報処理能力の増大につれて、電子部品の高密度実装が求められ、その結果、プリント配線板を何枚も重ねて回路を多層化(三次元化)する多層基板が多用されるようになりました。そこで問題になるのは、LSIによって発生する熱をどのようにして放散するかという問題です。 プラスチックという熱伝導の悪いプリント基板の上に銅めっき皮膜による電気回路を作製すれば、もともと銅は電気や熱の良導体ですから、この問題の解決にはもってこいです。 そればかりでなく電気めっき銅皮膜は、熱膨張するプラスチックス基板の変形を抑える役目も果たします。また、多層プリント基板は、各基板間を電気的に結合しないと意味がありません。そのために通常スルホールめっき(微小な穴の中をめっきして回路をつくる)が行なわれます。 この場合、スルホールめっきの信頼性の要求は絶対で基板の生命を左右します。 スルホールめっきにおける銅めっき皮膜に対する要求は、次のようなものです。タグ:
- 工業用銅めっきは、めっき浴の種類によって表のように分類できます。それぞれのめっき浴によって、析出する皮膜の物性が異なりますので、目的に応じてめっき浴を選択することが必要です。タグ:
- アルミニウムは軽量であることと加工性のよいことから、日用品、機能部品、構造材などあらゆる産業分野で使われている馴染みのある材料であります。 アルミニウム合金は、用途別には、板、線、条、管、棒などの展伸材と、砂型・金型鋳物やダイキャストなどの鋳物材に分類できます。また強度的には、熱処理材と非熱処理材に大別できます。これらを概説すると次表のようになります。タグ: