普通バーリング加工は、材料の板厚と同じ寸法でクリアランスを取り、加工するバーリングです。製品図に表されるバーリング寸法は、穴径(通常はパンチ径に相当する径)と高さが示されています。この寸法を元にして【図1】に示すような形に置き換えて、下穴の寸法を求めます。式はバーリング中心直径(dm)の面積から下穴径(d)を求めるものです。
バーリング加工は下穴を押し広げて、材料の伸びを利用してフランジを成形します。バーリングの縁は伸ばされて板厚減少します(【図2】参照)。一般的には、元の板厚の70%位まで薄くなります。バーリング加工は、材料の伸びが大きく影響する加工といえます。
製品図面では、形状としてほしい寸法が示されています。バーリング加工の詳細が考慮されて寸法が決められているとは限りません。したがって、製品図面の寸法から計算された数値でバーリング加工して、全て完全成形されるとは限りません。そこで確認が必要となります。確認方法は【図3】に示すように、バーリングパンチ径と下穴径との比で求めることができます。