ポリカーボネート樹脂は、透明な高強度エンジニアリングプラスチックとして、さまざまな成形品に使用されています。耐衝撃性、寸法安定性も良好ですが、一部の溶剤については分解してしまう弱点があります。このような長所と短所を考慮して、広範囲な分野で実用されています。
近年ではポリカーボネート樹脂の需要量は増加の一途をたどり、今後も需要は増えていくと予想されます。
金型設計上では、流動性が極端に悪い点、金型温度を高めに設定しなければならない点、離型対策を十分に検討しなければならない点、鏡面仕上げが必要な場合には鋼材の選定等の技術課題があります。
最近では大型成形品にポリカーボネートを採用する例が増えており、このような場合にはバルブゲートを採用して金型内樹脂温度の低下を防止し、流動性を改善させる技術が開発されています。
最近の実用化されている成形品には次のようなものがあります。
・ | 自動車ヘッドランプカバー | |
・ | 自動車サンルーフ | |
・ | 自動車ドアハンドル | |
・ | 液晶パネル導光板 | |
・ | CD-R、DVDディスク | |
・ | リチウムイオン電池パック | |
・ | USBメモリーケース | |
・ | パソコンハウジング | |
・ | プリンターハウジング | |
・ | 液晶テレビハウジング | |
・ | 携帯電話筐体 | |
・ | デジタルカメラ部品 |