人体の手術用具や人工臓器の材料として高分子材料が使用されることがあります。高分子材料は軟質で、変形しやすく、また透明であったり、生分解できるなどの特殊な性質を持つ素材もあり、病気の治療や手術でこれらの素材が活躍する場面も増えてきています。
生身の人体に直接接触して使用される治療用材料を生体高分子(biomedical materials)と呼んでいます。
生体高分子は、人体に対する安全性が確保されていなければなりません。人体は、拒絶反応(forein body rejection)を起こしたり、素材から溶け出すイオンや低分子化合物による毒性反応が発生する可能性がありますので、素材の実用化には長い間の安全確認評価が必要になります。
主要な生体用高分子材料を以下に示します。
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