衝撃吸収材の硬度について
デュロメーターの種類と測定対象材質

- 硬度を測定するデュロメーターは上図のように試料の種類に応じて様々なタイプ(型)があります。
- ウレタン・ゴム用としてはJIS K 6253準拠のタイプAデュロメーター(アスカーA型)が最も一般的です。
- ウレタン・ゴムよりもやわらかい材質についてはアスカーC型、もしくはアスカーE型で測定をします。
- 衝撃吸収ジェルはさらにやわらかい、アスカーF型で測定をする超軟質の材質です。
衝撃吸収材の硬度と反発の相関
| 硬度 | |||
|---|---|---|---|
| 超低(F硬度) | 高(A硬度) | ||
| 反発 | 小 | 衝撃吸収ジェル | 低反発ウレタン 低弾性ゴム |
| 大 | 汎用ウレタン 汎用ゴム |
||
衝撃吸収ジェル
衝撃吸収ジェルはF硬度で表現される極めて軟質なジェルです。ウレタンベースの合成ゴムのため、高い機械的強度も有しています。
また縦横左右にゆっくり回復する3次元遅延回復が大きな特徴です。
※素材ゴムに下のようにゴルフボールを押し込んだ際に1~2秒かけてゆっくりと元に戻ります。(製品は硬度を上げているため写真イメージとは異なります)

特性値
| 項目 | 単位 | 衝撃吸収ジェル |
|---|---|---|
| 比重 | − | 1.0 |
| 硬度 | アスカーF | 75 |
| 引張り強さ | MPa | 0.81 |
| 伸び | % | 885 |
| 耐熱性 | ℃ | 100 |
| 耐寒性 | ℃ | −10 |
※上記値は衝撃吸収ジェル素材自体の測定値です。
低反発ウレタン・低弾性ゴム(ハネナイト®)
- 低反発ウレタン
ウレタンと同様の特性を持ち、さらに衝撃吸収性に優れています。また、通常のウレタンと比較して圧縮永久歪が少ないため、へたりにくいという特徴があります。ただし、同じ硬度のウレタンを比較すると引張り強さや伸びに劣るため、大きな衝突エネルギーを吸収させるのには不向きです。 - 低弾性ゴム(ハネナイト®)
伸びがある素材で衝撃吸収性に優れているため、パレットダンパーや搬送機器・精密機器等の緩衝材として使用されています。また、振動吸収性にも優れているため、各種精密機械の制振材としても使用されています。
参考:低反発ウレタンの圧縮永久歪みデータ
| 低反発ウレタン | 1% |
| ウレタン(ショアA70) | 25% |
※上記データは室温23℃での測定値
※70℃×24H 25%圧縮



