生分解性プラスチックは成形品を土中等へ埋設すると、バクテリアや細菌類によって生物学的に分解される特性を持ったプラスチックです。
このような特徴は、石油由来のプラスチックと比較しますと、環境保護には最適な特性であると言えます。
生分解性プラスチックには、透明性、耐熱性などの工業上必要とされる特性を有する素材も開発が進められており、家電製品、OA機器部品、食品容器、自動車内装部品などに採用される事例が増えてきています。
この3月に開催される愛知万博(愛・地球博)では、生分解性プラスチックを多方面で採用され、例えばレストランで使用する食器は、すべて生分解性プラスチックを使用することになっています。パソコンの部品についても大手メーカーが採用を決定しており、今後は環境保護やリサイクル法の関係で、需要が急増することものと考えられています。
自動車の内装部品では、トヨタ自動車が今後ポリ乳酸製品を順次採用することを公表しています。
主な生分解性プラスチックには、以下のような素材があります。
( )内は主な原材料メーカーです。
- ポリ乳酸(カーギル・ダウ、三井化学、ユニチカ、東洋紡、大日本インキ化学、トヨタ自動車等)
- ポリブチレンサクシネート(三菱化学、昭和高分子)
- ポリエチレンサクシネート(日本触媒)
- ポリビニルアルコール(クラレ、日本合成化学工業)
- ポリグリコール酸(呉羽化学)
- 酢酸セルロース(ダイセル化学工業)