ポリイミド(Polyimide、PI)は、耐熱性が特に優れた成形材料です。荷重たわみ温度は、250〜360℃とプラスチック材料では最高水準にあります。つい最近では、射出成形が可能なグレードも開発されてきています。
ポリイミドは、全芳香族ポリイミド、半芳香族ポリイミド、熱硬化性ポリイミドがあります。射出成形用には、半芳香族ポリイミドが主に使用されているようです。
実用的な用途例としては、コピー機の加熱ローラー軸受け・断熱軸、半導体製造装置用耐熱トレイ、航空機部品、人工衛星部品などがあります。今後は、自動車部品や電子部品にも採用の可能性があります。
下記のような特徴があります。
1. | 荷重たわみ温度が250〜360℃と高い。 *はんだ(錫−鉛合金)よりも耐熱性があるとういことです。 |
|
2. | 耐熱劣化性に優れている。 | |
3. | 恒温強度が良好である。 | |
4. | 耐薬品性が優れている。 | |
5. | 吸水性が高い。 | |
6. | 電気的性質が優れており、誘電特性も良い。 |
- ※
- 代表的なグレード例:「AURUM」、三井化学株式会社
- ※
- 参考文献:『プラスチックス Vol.53 No.4』((株)工業調査会 (2002年))