トランスファー成形法は、熱硬化性プラスチックの成形法の一つです。
前回解説しました圧縮成形法が、熱硬化性プラスチックの成形法としては代表的ですが、金型を閉じて圧縮する際の加圧が不均一になってしまったり、その結果細いピンや金型の一部が変形したり破損したりする可能性があります。
トランスファー成形法は、圧縮成形法のこのような弱点を改良するために考案された成形法です。
金型の内部へのプラスチックの注入は、プランジャーによって行われます。したがって、比較的均一な圧力で金型内部へプラスチックを注入することが可能です。
金型は、下記の2種類に大別されます。
- ポット式金型
- プランジャー式金型
トランスファー成形法は、半導体MPUの封止成形や電子部品(素子部品)の成形に多用されています。
成形時に発生するガスや、気泡の巻き込み防止対策や、多数個取り金型のランナーバランスなどが、重要なノウハウとなっています。