圧縮成形法は、熱硬化性プラスチックの成形法として使用されている成形法です。熱硬化性プラスチックは、常温では液状ですが、加熱しますと固化し、一度固化すると永久に固体のままである特性を持っています。固化は、架橋反応という化学変化によってもたらされます。
代表的な材料としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂などがあります。
圧縮成形法は、プラスチックが発明された当初から使用されている古典的な成形法です。
金型を雄型と雌型を作り、雌型の中に成形材料を投入し、雄型を閉じて、金型を加熱して固化させ、成形品を作ります。
雄型を閉じる際には、余分な樹脂をパーティング面から溢れ出させてバリにします。成形後にバリは除去を行います。(【図1】)
お皿やどんぶり等の食器、電気絶縁部品、服飾用ボタンなどの成形は、現在でも圧縮成形が使用されています。
加熱される環境下や耐薬品性が要求される分野では、熱可塑性プラスチックが採用できないため、熱硬化性プラスチックが活躍しています。
金型の構造としては、
- 押込み型
- 流出型
- 半押込み型
の3タイプがあります。半押込み型が最も使用されています。