ブロー成形法は、ジュース等のペットボトル容器(ペットは、PETポリエチレンテレフタレート樹脂のこと)などの中空成形品を射出成形する方法です。
シャンプーの容器、しょうゆ等調味料の容器、洗剤容器などの生産に世界中で多用されています。
ブロー成形が可能なプラスチック材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリカーボネートなどが挙げられます。
ブロー成形は、専用のブロー成形機を使用します。また、金型は、雌型キャビティのみで、雄型のコアはありません。
その代わりに、空気を吹き込むノズルが準備されていて、パリソンと呼ばれる予備成形された風船状の成形品を膨らませて、キャビティに密着させて、形状を転写させます。
ブロー成形の場合は、一般に比較的柔らかい金属がキャビティに使用されます。アルミニウム合金、青銅などが使用されますが、特殊鋼も使用されます。
成形品の表面は、美しい光沢が求められることが多いため、キャビティ内面の磨きは十分に行わなければなりません。
また、飲料用容器のブロー成形では、多数個取りが一般的であり、ハイサイクルが要求されるために、金型の冷却・温度調節機能にも工夫が必要になります。
ブロー成形された成形品は、使い捨てされる例が多いので、これからはリサイクルを考慮した成形品のデザインや企画、金型設計が一層重要になります。