1.スクリュー回転数
プラスチック射出成形条件におけるスクリュー回転数は、ペレットを混練するためのスクリューの回転数のことです。単位はrpm(回/分)です。
スクリュー回転数が早すぎると溶融樹脂内にエアーを巻き込んでしまいガスが発生しやすくなる場合があります。またスクリュー回転数が遅すぎると十分な混練ができず材料品質がばらついてしまう場合が考えられます。
2.スクリュー背圧
スクリュー背圧は、材料の計量時にスクリューが後退する際の圧力をさします。単位は、MPa、またはkgf/cm2です。背圧の変化により材料の混練状態が変動します。
3.金型開閉速度
金型開閉速度は、金型の開く速度、閉じる速度のことで、単位はmm/sです。金型開閉時間は短いほうがサイクル短縮に効果的ですが、型閉速度が速すぎると金型が急激に衝突する危険性が高くなってしまうので直前でブレーキをかける必要があります。
また型開き速度が速すぎると離型の状態が変動してしまい品質を変動してしまう場合があります。
4.型締め力
型締め力は、パーティング面を閉じておく力のことで、単位はkN(キロニュートン)またはtf(トン・エフ,現場では「トン」と読んでいるが力学上は重力単位fを付けるのが正しい)です。
5.突き出し速度
突き出し速度はエジェクタロッドの前進速度のことで、単位はmm/sです。 突き出し速度が速すぎると成形品が変形したり表面が白化する場合があります。遅すぎると成形サイクルが長くなってしまいます。
6.突き出し回数
突き出し回数は1~3回の範囲で設定する場合が多いです。離型が良い金型であれば1回の突き出しで十分ですが、悪い金型であると複数回突き出さないと成形品が金型から取り出せないこともあります。