プラスチック金型部品は、炭素鋼材を機械加工して製作される場合が大半を占めていますが、機械工作を終えた後には、手仕上げによる最終調整を大なり小なり行う必要があります。最近の機械加工は、NCデータはCAD/CAMによって平易に供給され、CNC工作機械やツールの発達によって精度の高い機械加工が比較的簡便に行うことができるようになってきています。しかし、最終的な手仕上げは、技能によって対処することが必要であり、自動化が難しいことからそのマスターには熟練が必要になります。
手仕上げ作業とはどのような内容で行われているのかを紹介します。
手仕上げ作業の内容
- やすりがけ
- ラッピング
- 組立
- きさげ
- けがき
- 穴明け
- リーマ
- めねじ切り
- 切断
- はつり
使用計測機器
- ノギス
- マイクロメータ
- ダイヤルゲージ
- ブロックゲージ
- ピンゲージ
- 鋼尺
- 鋼製直尺
- パス
- 工具顕微鏡
手仕上げを習得するには、豊富な経験と正確な知識を持った職人さん(特級技能士や1級技能士)に付いて習うことが最も確実な学習方法です。見よう見まねでも手仕上げはいちおうできますが、正しい手順と知識で作業できないと、精密な仕事や高給の仕事を受任することは難しいです。