材料力学
- 断面 断面積A 重心の距離e 断面二次モーメントⅠ 断面係数Z=Ve
- 金型部品の内部に大きな応力が発生して、その部品が2つまたはそれ以上に分離してしまうことを破断(rupture)と呼びます。金属材料の場合、破断に至るまでは塑性変形を生じながら、同時進行で亀裂(crack)を発生させていく場合がほとんどです(注:焼き入れをしてマルテンサイト組織となっている場合には、脆性破壊を起こすことがありますので、金属材料は全て延性材料であると断定することはできません) 一般
- 「構造軽量化技術-最適形状の設計(軽量化技術-14)」の構造軽量化技術で、断面二次モーメント(I)について解説しました。
- 構造物に力が作用すると構造物はその反力の作用に応じた変形を生じます。機械装置の設計段階では、この変形量を算出し、その結果に応じた構造寸法の設計や材料の選定を行います。ここでははりのたわみ(変形)について解説します。 (1)「はり」のたわみ ・下図のa)、b)のように、はりが荷重を受けて変形した状態のとき、初期のABのはりのラインがA’B’に湾曲した曲線を「たわみ曲線」と呼びます。 ・このABとA
- 構造物に力が作用するとその反力の作用により構造物は力のつりあい状態で安定します。「はり」構造の場合のつりあい状態について解説します。 (1)「はり」のつりあい 「はり」に加えられるいろいろな荷重に応じてはりの支点に反力が生じます。この荷重と反力により力がつりあいの状態となります。このつりあいの状態が成り立つには次の条件が必要です。 =はりのつりあい条件=
- 構造物では「はり:beam」の構成で構造物の強度を作り出します。同じ考えが機械装置の筐体設計に活用されます。ここでははりの種類と荷重について解説します。 (1)「はり」の種類 代表的なはりの種類に次の5種類があります。 a)片持ばり・・・一端側が固定されている「はり」構造で、固定側を固定端、その反対側を自由端 b)単純支持ばり・・・はりの両端が単純支持されている「はり」構造 c)張出いば
- 先回に引き続いての、金型の強度計算でよく使用される専門用語の解説です。意味を正しく理解しておきましょう。 ■縦弾性係数(たてだんせいけいすう) 材料の比例限度内(フックの法則が成立する範囲内)で、引張応力または圧縮応力とこれに相当する引張ひずみ、または圧縮ひずみの比を、この材料の縦弾性係数と言います。 または、初めてこのデータを測定したThomas Young氏の姓から、Young率(
- 前回に引き続き、金型の強度計算でよく使用される専門用語をピックアップしてみましたので、意味を正しく理解しておきましょう。 ■引張応力(ひっぱりおうりょく) 横断面積Aを有する平等真直棒が引張荷重Pを受けて、平衡状態にある場合、この棒を1仮想横断面で(1)と(2)の2つの部分に分けたと考えるとき、(1)は(2)から力Pで引っ張られて平衡を保ち、逆に(2)は(1)から同じ力Pを受けて平衡状態
- 射出成形金型の強度計算では材料力学を活用します。材料力学では様々な専門用語が登場しますが、用語の正確な意味を理解しておかないと、計算結果や計算過程での間違いを見過ごしてしまう場合があります。 今日の材料力学の計算は、エクセル等のソフトウエアを用いて計算ができますので、手計算の時代と比較すれば計算時間自体は大幅にスピードアップされました。しかし、計算過程を確認したり、入力するデータの意味を正確
- ロックウェル硬さ試験は、プラスチック射出成形金型用部品の硬さの表示方法では、最もポピュラーな試験方法です。 ロックウエル硬さは、 50HRC のように、表記されます。つまり、 硬さ値、HR、スケール の順番に表記します。例えば、60.5HRC、45HRBのように表記されます。 スケールとは、硬さ測定に用いる圧子(測定物に押しつける測定子のこと)の種類と試験荷重によって規定
- コアピンの曲げ応力についてケーススタディを行います。 前回までに曲げに関する基礎知識を解説いたしましたので、今回は、ケーススタディを行ってみたいと思います。 問題 【図1】に示すピンの根本には、最大でどのぐらいの曲げ応力が作用しているか? 解答例 部材に作用する曲げ応力σは、次式で計算します。
- 曲げの予測に重要な、金型部品の断面二次モーメントについて解説します。 プラスチック射出成形金型の強度計算を行う際に、「断面二次モーメント」という用語がしばしば登場します。 力学計算をより正確に理解しながら進めることができるように、「断面二次モーメント」とはどのようなものなのかを、あらためて理解しておきましょう。 「断面二次モーメント」とは、部品の断面形状によって特定される数値です。曲げ
- 金型部品に使用する鋼材の強度や弾性を示す物性質として、「縦弾性係数」があります。 縦弾性係数は、通常「ヤング率」とも呼ばれています。 縦弾性係数は、鋼材を引っ張った際に発生する「ひずみ」と「引張応力」の比例係数のことです。 これらの関係を数式で表しますと、下記のようになります。 σ=E x ε