プレス加工の工法の内に接合加工があります。【図1】に示すシャフトのかしめは、機構部品を作る際によく使われています。この形でのポイントは、かしめ強さと面に対するピンの垂直度です。かしめ強さはピン端部の潰し方とピンと穴の関係があります。一般的にはハイスピント呼ばれるかしめ機が、かしめ作業によく使われています。垂直度は(a)の形より(b)フランジのあるピンの方が勝ります。
【図2】は2部品をリベット(材質は鉄、アルミ、銅など)で接合するときの形を示しています。(c)はリベットかしめの標準的な形です。(d)はリベット端部に穴を設けてかしめを容易にした形状です。(e)はパイプを利用したかしめです。リベットによる接合では、リベットの軸の太りと端部の潰れで動かないように接合します。
【図3】は(g)に示すようなイメージで、凸部を相手部品の穴に差し込み端部を処理して固定する方法です。この方法は(g)に示すような2部品か、接点端子を基板等に固定するときに使われる方法です。よく使われているかしめ形状を示したものが(h)〜(m)です。多くの方法があることは、ゆるみなく固定することが意外と難しく、そのためにいろいろと工夫がなされていることを物語っています。