プラスチック材料には、実は、さまざまな補助材料を添加ブレンドして、実用性に適応した改質が行われている場合が多いのです。補助材料には、その目的によっていろいろな成分が実用化されています。
以下に補助材料の主要なものを紹介します。
1.可塑剤
プラスチックに柔軟性を付与したり、成形加工時の金型内での流動性を向上させるために使用されます。主に低分子物質を用います。
2.熱安定剤
プラスチックが熱によって分解することを防止するために使用されます。
3.酸化防止剤
プラスチックが、酸化して劣化することを防止するために使用されます。
4.光安定剤
太陽光線や蛍光灯からの紫外線によりプラスチックが劣化することを防止するために使用されます。
5.滑剤
プラスチック成形品が、金型から離型しやすくするために使用されます。ワックス(ろう)や界面活性剤が使用されています。
6.表面処理剤
プラスチックの接着性を改善するために使用されます。
7.帯電防止剤
プラスチックの表面に静電気が帯電することを防止するために使用されます。カーボン(炭素)や界面活性剤が用いられています。
8.着色剤
プラスチックに色彩を付与するために用いられます。有機顔料、無機顔料、染料が用いられます。
9.難燃剤
プラスチックが燃焼しにくくするために使用されます。ハロゲン化物、りん酸エステル、水酸化アルミニウムなどが用いられています。
10.充填剤
プラスチックに強度を持たせるために使用されます。また、熱伝導性を改善するために使用される場合もあります。炭酸カルシウム、シリカ、タルク、木粉などが利用されます。
11.強化剤
プラスチックを強化するために使用されます。ガラス繊維、カーボンファイバー、天然繊維などがあります。
12.耐摩耗剤
摩擦係数を低下させるために使用されます。