透過型(スロット型)と反射型の電気仕様を比較し、用途に合う方式と出力を確定したい設計者向けのページです。検出対象がU字スロットを通過できる設置余裕があるなら透過型(スロット型)、片側からのアクセスしかできないなら反射型が起点になります。仕様を決め、正しいセンサーを選択できるようにしましょう。
仕様からマイクロフォトセンサを絞り込む
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透過型(スロット型)マイクロフォトセンサの詳細仕様
透過型(スロット型)はU字形フレームの両側に投光素子(赤外LED)と受光素子(フォトトランジスタやフォトIC)が向かい合わせで内蔵されており、スロット内を遮光板(ドグ)やシートが通過することで光軸が遮られ、出力が切り替わる仕組みです。
| 仕様項目 | 代表的な値 | 備考 |
|---|---|---|
| スロット幅(溝幅) | 2~15mm程度(機種により異なる) | 用途に応じて選定。被検出物が光軸を確実に遮り、スロット内壁に接触しない寸法を選定 |
| 電源電圧 | DC5V、DC5~24V、DC12~24V対応品など | PCB(プリント基板)組み込みは5V品が主流 |
| 出力形式 | NPNオープンコレクタ出力、PNPオープンコレクタ出力、フォトトランジスタ出力など | 接続先の入力回路、負荷電流、出力印加電圧に適合する出力形式を選定 |
| 動作温度範囲 | -25~+55℃程度(+85℃まで対応する耐久製品もあり) | 製品により異なる。高温環境は仕様書を確認 |
スロット型の動作原理
投光素子から発せられた光は、スロット空間を直進して対向する受光素子に届きます。スロット内を被検出物が通過して光軸を遮ることで受光量が変化し、出力が切り替わる仕組みです。受光部にはフォトトランジスタやフォトICなどが使用されます。フォトトランジスタ出力タイプでは、入光時にコレクタ電流が流れ、遮光時には電流が減少します。出力方式にはフォトトランジスタ出力やNPN/PNPオープンコレクタ出力などがあります。動作モードには、入光時に出力がONになるライトオンと、遮光時に出力がONになるダークオンがあり、製品によって異なります。
反射型マイクロフォトセンサの特性
反射型はパッケージの同一面に投光素子と受光素子が並んで内蔵されており、対象物表面からの反射光を受光して存在を検出します。スロット型と異なり、検出対象の反対側にユニットを設置する必要がないため、一方向からのアクセスのみで設置できます。
| 仕様項目 | 代表的な値 | 備考 |
|---|---|---|
| 検出距離 | 1~8mm程度(機種により異なる) | 最適距離は製品仕様書の検出距離特性グラフで確認 |
| 検出対象 | 白色紙・金属・樹脂(材質依存あり) | 黒色・鏡面仕上げは検出安定性の確認が必要 |
| 応答性能 | 十数μs~数百μs級の製品あり | 応答時間または応答周波数で規定される |
| 外乱光の影響 | 変調方式採用品は外乱光の影響を抑えやすい | 蛍光灯・太陽光が多い環境では変調型を選定 |
※反射型は対象物の色・表面状態(光沢・マット)によって受光量が大きく変わります。設置前にサンプルでの動作確認を推奨します。
マイクロフォトセンサ応用:エンコーダ・回転検出への活用
マイクロフォトセンサは、小型インクリメンタルエンコーダの検出素子として使われます。スリット円盤(エンコーダホイール)とスロット型センサを組み合わせることで、回転角度・回転速度を検出できます。回転方向の判定にはセンサ2個の位相差構成の検討が必要です。
エンコーダへの応用手順
必要な角度分解能に応じて、1回転当たりのスリット数と信号の計数方式を決定します。円盤の遮光部と透光部のピッチは、センサの光学スリット幅、最小検出物体、取付位置での円周方向寸法などを考慮して設計します。回転方向を判定する場合は、2つの検出系から得られるA相とB相の出力位相が、電気角で約90°ずれるように配置します。高速回転に対応するには、最大パルス周波数を算出し、それに対して十分な応答時間または応答周波数を持つセンサと信号処理回路を選定します。
回転数検出の計算式
回転速度は、次式で求められます。
回転速度[rpm]=パルス周波数[Hz]×60÷1回転当たりの出力パルス数
1スリット当たり1パルスを出力する構成では、1回転当たりの出力パルス数はスリット数と一致します。
例えば、スリット数100、センサの応答周波数が50kHzの場合、電気的な最大回転数は次のとおり30,000 rpmです。
50,000 Hz × 60 ÷ 100 = 30,000 rpm
実際の設計では、円盤の偏心やスリット寸法、デューティ比、出力回路、受信回路の応答を考慮し、十分な余裕を持たせます。