LCCとLCA
信頼性、保全性を評価する考え方として、LCC(ライフ・サイクル・コスト:Life Cycle Cost)があります。これは、システムや装置の一生(開発から廃棄まで)にわたる投資と出費(補修費、廃棄費など)を最小限にして最大の目標を達成させる考え方です。このLCCを定量的に分析・評価する手法としてLCA(ライフサイクル分析/評価:Life Cycle Analysis/Assessment)があります。
環境配慮(グリーン)設計とLCA
最近のTVでは「環境に優しい」製品のCMが非常に増えています。自動車の排ガスのクリーン化、家電製品の省エネ化を筆頭に私生活における廃棄物の分別回収と最小化がなされています。LCA(ライフサイクル分析/評価)は、製品設計段階で省資源と廃棄時のリサイクル性と環境負荷の軽減を盛り込ませるために総合的環境負荷性(資源使用効率、エネルギ消費、汚染性評価、動植物への影響評価)を技術的視点で評価する手法です。上記内容を経済的視点で評価する手法に環境会計があります。
LCAとLCA
LCA(ローコストオートメション:Low Cost Automation)は過去に弊害となった、変化する生産システムへの適合性が乏しかった自動化の欠点を克服し、機械化システムが持ち得る優位性を追及する設計思想です。この思想に含まれるLow Costの対象は、これまでは狭義の解釈(例えば、1企業単位の経営指標など)で良かったが、グリーン設計が求められ始めた時代から、LCA(ライフサイクル分析/評価)の設計思想も技術者には求められています。そのためには、1.早く仕事をこなす 2.無駄なことをしない 3.目的に合った設計をする 考えが求められますが、標準部品を最適に使いこなす方法はこの考えにつながるものです。