切削加工:基礎知識(タップ加工)
- [2024/1/18公開] Question メッキ予定のタップ加工の対処方法は? メッキ予定の部品にタップをたてるのですが、タップ後にメッキをするのでねじが入らなくなるのではと懸念しています。どのような対処方法があるか教えてもらえますか? Answer オーバーサイズタップのご使用をおすすめします メッキ加工をするとメッキの厚み分だけねじ径が細くなります。タップ加工した穴にねじを取り付けてメッキをすることで、ねじ部にメッキが施されずねじが細くなることがありません。 その場合、ねじ部はメッキされないので、目的に合わないケースがあります。その時はあらかじめメッキ厚を見込んだオーバーサイズタップを使用することで、メッキ加工後でもねじが入らないことがなくなります。
- [2023/11/28公開] Question 焼入れ前のタップ加工の留意点を教えて タップ加工後に焼入れを行ったところ、ボルトが入らないことがありました。そうならないタップ加工時の留意点や対処方法を教えてほしい Answer 焼入れなどの熱処理は、材料の結晶構造が変わる相変態の収縮や材料生産時の残留応力により、めねじの径やゆがみを発生させる場合があります。熱処理でめねじが寸法変化する対処方法を以下に記載していますのでご参照ください。タグ:
- [2023/11/28公開] Question タップ折損時の対処方法を教えて タップ加工をしていて折ってしまいました。折れたタップが中に残って取り除くのに苦労しています。何か良い方法はありますか? Answer 折損タップ除去用工具を使用すると比較手的容易に除去できる場合があります タップ加工中に折損してしまった場合、折れたタップは被削材に噛み込んで取り除くのは容易ではありません。また多くのタップは硬度が高いハイス鋼なので、このことも除去を困難としています。放電加工で除去する方法もありますが、加工機の用意と加工時間がかかるので大変手間です。ここでは比較的容易に取り扱える折損タップ除去用工具をご紹介いたします。タグ:
- [2023/10/16公開] Question バーリング加工でのタップを教えて バーリング加工でタップをたてる指定があったのですが、どのようなタップを使用すればいいですか? Answer バーリング加工に使われるタップは被削材の延性特性から、塑性加工のロールタップが使われることが多くあります 以下に(1)バーリング加工 と (2)ロールタップ の説明をいたします。 バーリング加工 塑性変形が可能な材料に強度を持たせるため、パンチでフランジを立たせる加工です。 バーリング加工例タグ:
- [2023/10/16公開] Question タップの選定方法について教えて めねじを切るためタップを選定しようと思いますが、さまざまなタップがあり選定できません。特長や選定方法について教えてください。 Answer タップは刃形状により、ハンドタップ、スパイラルタップ、ポイントタップ、ロールタップに分かれます。また材質はハイスと超硬があります。用途に合わせ刃の形状を選び、加工しようとするねじ規格からタップを選定します。 タップの刃形状 ハンドタップタグ:
- タップ加工のいろいろ 「タップ」とは、金属の下穴にねじ跡(めねじ)をつけるための工具です。 タップ各部の名称タグ:
- Question 現在水溶性切削油を使用していますが、ねじ切りの仕上げ面粗度が悪かったりタップが すぐダメになって困っています。 ねじ穴加工においてはどのようなクーラント方法が最も面がきれいに仕上がり、かつ工 具寿命も伸びるのでしょうか? Answer ねじ穴加工に最適なクーラントと供給方法 ねじ穴加工はフライス加工やドリル加工と異なりクーラントの選定や給油方式がねじ精度やタップの耐久性に大きく影響します。 タップによるねじ穴加工は他の切削加工に比べて切削速度が遅く、切りくず排出が困難とされているため、潤滑性の高い活性・不活性極圧タイプの不水溶性切削油を使用することをお勧めします。タグ:
- Question ロールタップの下穴管理はどのように行えばいいか ドリルで下穴加工後ロールタップを使用しているのですが、高精度なねじが切れません。 ロールタップの下穴は精度が必要と聞きますが、下穴加工用工具はどのように選定すればいいのでしょうか? Answer ロールタップの下穴精度の必要性と下穴径 ロールタップは塑性加工でねじを成形する加工方法であり、下穴寸法はねじ山形状に大きな影響を及ぼすため、高精度な下穴管理が必要です。タグ: