メカ:詳細設計
- 3D CADデータアップロードで、即時見積もりと加工、最短1日出荷のmeviy(メヴィー)。 このサイト内にて、株式会社小川製作所の小川真由氏による「製造現場から褒められる部品設計の秘訣」が展開中です。生産設備や装置の設計者向けに、“タメになる”部品設計の秘訣をご紹介します。知識向上にぜひお役立てください。
- 機械システムには機構設計図があるように、空気圧駆動システムや油圧駆動システムにも設計図があります。ここでは空気圧駆動システムの設計図について解説します。
- 組立図の設計を進める過程で、構造がだんだんと明らかになるに従い頭で考えていた構想と違って、懸案が生じてきます。このような場合の対処法をいくつか紹介します。
- 組立図の寸法記入について解説します。 【図1】はビンゴゲーム機の全体組立図の中の正面図と平面図です。この図の中に寸法記入箇所が5箇所あります。 全体組立図の寸法記入の目的は、装置の代表寸法を示して、装置の概略寸法を理解し、搬入時のチェックやレイアウト情報などに利用します。 したがって、開閉ドア(例:【図1】の赤丸部)などがある場合は、開口状態での全幅寸法なども記入し、レイアウト時のメン
- 自動機の部品は形状と寸法で決まりますが、この設計者が決める2つの項目(形状と寸法)は、部品費と自動機の組立費の両者に大きな影響をおよぼします。前号では部品加工費への影響を解説しました。ここでは組立費への影響について解説します。 ・自動機の価格は次のような構成で決まってきます。 ・自動機の部品は次の3つの設計要素(形状、寸法、材料)からなっています。
- 全ての機械装置はさまざまな部品を組みつけて製作されています。したがって、自動機をはじめ全ての機械装置は部品図が最終の出力情報となります。ここでは自動機の部品図作成のポイントを解説します。 自動機の価格は次のような構成で決まってきます。 自動機の価格=設計費+部品加工費+購入品費+組立費+利益
- 自動機の部品は、組立図で表現される各図面(正面図、平面図、側面図、断面図など)に部品番号を付けて、部品の組立位置とその状態を図示します。ここでは、部品図の展開について解説します。
- ビンゴゲーム機を事例に部品の供給・回収機構、センシング技術などを解説してきました。ここでは部品供給・回収システム全体のイメージを事例で解説します。 ・部品供給は次の作業で構成されています。 部品供給=貯蔵+整列+給送+分離 ・給送とは、整列位置から作業位置まで部品を送ること
- 可動体を持つ機械設備の場合、可動体の移動範囲の全てにおいて予期せぬ問題が生じないことを機械設備設計者は、設計段階で確認する必要があります。ここでは可動体の設計技法を解説します。 ・二点鎖線は想像線とも呼び、稼動状態の図示などに使用します。破線は隠れ線とも呼ばれ、見えない部分(隠れた部分)の構造体を図示する線の種類です。 ・可動部の設計は、組立図に可動範囲の最大ストローク位置を二点鎖線(
- 機械装置にアクチュエータ(エアーシリンダ、電動モータなど)やセンサー類が増えると、それらの配線・配管処理のためのレイアウト設計が、(1)装置の信頼性、(2)メンテナンスのし易さ、(3)見栄えなどに影響するため非常に重要は装置設計のテーマです。特に自動機のベースプレートにレイアウト用穴は取付ねじの設計が必要です。ビンゴゲーム機を事例に解説します。 自動機の配線・配管レイアウトの重要性
- 自動機には次の様な用途のカバーが必要となります。この場合、駆動する物とカバーとの隙間を現物合わせで調整する場合があります。ここでは高さ調整が楽なカバー構造の事例を紹介します。 自動機のカバー事例
- このビンゴゲームの場合、直線状に同色のカラーボールが並ぶと勝ちとなります。したがって、並べたカラーボールの色の識別を自動で検知するセンシングが必要です。ここではローコストなカラーボールの識別法を紹介します。 ・色の識別にはカラーセンサがあります。 ・カラーセンサの識別原理は、投光素子に赤色・青色・緑色の3色のLED光源を使い、対象物に3色の光を照射して、3色のそれぞれの光の反射率の比率で色
- 供給機構エスケープメントでは、供給部品を分離し、次の動作(例えば、移載など)を自動で行い易くします。このため、エスケープメント後のワークステーションにはほとんど全ての自動機でセンサによる部品の有無の判断機能を持たせます。 ・【写真1】はカラーボールを回転式分離機構で1個だけ分離してシューターに送り、その先のシューター端の位置決めステージ部の写真です。 ・ボールステージにボールが有ることを光
- カラーボールストッカーを回転させる駆動モーターの取付ベースの設計を考えてみます。 ・カラーボールストッカーと駆動モーターは弾性のあるプラスチック製丸ベルトで繋げられ回転運動が伝達されます(【写真1】)。 ・したがって、駆動モーターは、カラーボールストッカーの回転軸に組付けられたプーリーと駆動モーターのシャフトに固定されるプーリーとが同じ高さと適正な丸ベルトの張力状態と成る様に取り付ける必要
- 分離(エスケープメント)機構のユニットについて解説します。 ・分離(エスケープメント)機構は直線状にワークを押出す方式と回転しながらワークを分離する方式が代表的な駆動機構です。 ・直線状に押出す方式は、エアーシリンダを利用し、ワークをストックしているマガジンの形状とワーク形状に応じてプッシャー部形状を設計します。 ・ビンゴゲーム機に使用した回転しながら分離する方式(写真)は、回転モーター
- ビンゴゲーム機は、カラーボールがランダムに選択されるようにストッカーを常時回転させます。この低速回転機構について解説します。コンベア駆動や上下方向の昇降機構などの駆動機構に応用できます。 ・低速回転機構は、ミスミの回転軸、ベアリングホルダセット、丸ベルト用プーリ、丸ベルトと駆動モータで構成されています。 ・回転軸は片端断付・片端おねじタイプ、ベアリングホルダは保持剛性を高めるためにダブル止め
- 分離(エスケープメント)機構には次の2つの方式があります。代表的な機構事例を併せて紹介します。
- ・ランダムに蓄えられた状態のワークを分離(エスケープメント)させる方式がビンゴゲーム機には採用されています。 ・回転円板に分離用ワークホルダを設けて、ワークを1個ずつ分離させ、次の工程に供給する機構です(【図1】)。ここでは、ロータリーステージ(SMC社製)を採用して回転運動による分離操作を行っています(写真1)。 ・分離方式には、(1)切取り式分離方式と (2)止めはずし式分離方式の2種類
- ・搬送レールなどのシュート部に連続して貯まった供給部品(ワーク)を1個ずつ送り出す装置をエスケープメントと言います。 ・エスケープメントはシュートに貯まるワークの貯まり具合や送り出す動作速度に対して、安定して確実な送り出し処理が出来なければ成りません。 ・ビンゴゲーム機の場合、シュート方式を自重を利用した傾斜面のころがりを利用しシンプル構造としているため、エスケープメントもカラーボールのガイ
- ・部品供給の自動化・省力化では、ワークの自重を利用したり、アクチュエータを用いて機動的に移動させたりと、部品形状や次工程の作業との関係などで供給方式を決めます。 ・ビンゴゲーム機の場合、ビンゴ配置板からの回収にはカラーボールの自重を利用した傾斜面の転がりによる自重方式回収機構を採用し、そこからカラーボールをストック回転テーブルへの戻しには機動方式昇降機構を採用しています。 ・自重移動と機動移
- 部品供給の代表的要素機構に昇降機構があります。ここではビンゴゲーム機の昇降機構を事例に解説します。ビンゴゲーム機の昇降ユニットは、回収したカラーボールをストック回転テーブルに戻すものです。 昇降ユニットの構成
- 部品供給の代表的要素機構に昇降機構があります。ここではビンゴゲーム機の昇降機構を事例に解説します。 ビンゴゲーム機の場合、カラーボールを供給するための機構ユニットは次のサブユニット(要素機構)で構成されています。
- ピックアンドプレイスの動きは上下動作と回転動作でほとんど対応が可能です。また、対象物が決まると上下動のストロークと回転角度もピック位置とプレイス位置の設計配置で設計時に決める事ができます。 したがって、駆動のフレキシビリティを重視するよりもシンプル化・単純化を念頭に設計とアクチュエータの選定を行います。 ピックアンドプレイスユニット用のアクチュエータの代表製品として、エアーシリンダの類似品
- ピックアンドプレイスは、部品を保持・つまみ上げて、目標の位置に置く作業で1工程を終える作業単位です。このピックアンドプレイスは、対象部品の形状の特徴により、(1)そのまま組立作業がなされる、(2)組立作業の前段取り作業となる、のように異なってきます。 1) ピックアンドプレイス作業の分類 2) 供給確率を高めるポイント 自動機のトラブルは機構の複雑さや工程数の多さの影響を大きく受け
- P&P機構部の部品図のチャックブラケット(アーム)について解説します。 ・XYテーブルに組み付けられる長いアーム(【図1】参照)は、軽量化のために2枚のプレートで梁構造に組付け剛性を高くしています。 ・2枚のプレートは溶接で接合させています。図面に注意書きをして加工指示します(【図2】参照)。 例:注1)溶接構造トシ溶接ハ滑ラカニ仕上ゲルコト ・材料は溶接処理が可能な鉄系材料S
- P&P機構部の部品図のチャックツメ部品について解説します。 ・【図2】がチャックツメ部品図です。 チャック面と位置決め用の溝基準には、仕上げ面粗さの指示を付けています。 ・チャックツメにはワーククランプの有無を確認する光電センサーをつけると、より確実になります。センサー位置決め穴加工にも仕上げ面粗さ指示をしました。 ・写真のチャックツメ材料はプラスチックを採用しましたが、金属(
- P&P機構部の部品図について解説します。 ・P&Pユニット部品は、XYテーブルに組み付けて高速の駆動制御を行うため組付け部品やアクチュエータを軽量化させる必要があります。このため加工部品にはアルミ材を多用し、長いアーム形状などは補強を構造設計に盛り込みます。使用するアクチュエータも軽いものを選定します。 ・チャックユニットを垂直に可動させるため、チャックユニットを取り付け
- ビンゴ自動機とは異なるP&P機構部の写真と図面で解説します。 ・P&Pユニット部品は軽量化させる必要があるためアルミ材を多く用います。ここではA5052材で製作しています。ハンド部はプラスチックを採用。 ・直動のアクチュエータは軽量コンパクトな空気圧式のエアスライドテーブル(ミスミMPPT16-30-RS)を採用しました。 ・エアスライドテーブルにチャックユニットを取り付ける部
- ピックアンドプレイス(P&P)機構は、自動機の機構部の中でワークを直接触るメカニズムのためワークの特徴に合った設計(構造、材質、運動方式、サイズ、その他)が必要となります。ビンゴ自動機を事例に解説します。 ・P&P機構は、「ピック」=取り出しと「プレイス」=取り置きの処理をする機構です。 ・P&P機構が採用される事例として次の項目が挙げられます。
- 自動機は次のような数種類のユニットで構成されています。
- 表示盤、操作盤の配置とそれらの保持構造設計は、自動機の操作性(作業のし易さ)と安全性の向上、さらに、外観的見栄えの関係から重要な項目です。 表示盤、操作盤の配置と構造設計は、匡体設計の段階で盛り込まなければならないため匡体設計の一部と考えることができます。 表示盤、操作盤の設計は、汎用自動機と専用自動機の違いで大きく異なります。 専用自動機の場合は、操作の複雑さを避けるため、操作用スイ
- 機械設備は製作場所から納入先までの移動や、納入後の工場搬入、さらには、レイアウト変更など設置場所の移動があります。このため、移動に便利なキャスタと、設置用アジャスタの選定も重要となってきます。ここではビンゴゲーム自動機を事例にキャスタとアジャスタについて解説します。
- 本号から、ビンゴゲーム自動機(写真)を事例に自動機の色々な機構要素とその設計についてイメージトレーニングを進めます。ビンゴゲーム自動機を事例とした場合、次のような機構要素や製図法が課題として挙げられます。 (1)フレーム設計 (2)クリーン化設計 (3)安全対策設計 (4)キャスター設計 (5)表示盤/操作盤保持機構設計 (6)ユニット配置 (7)ピックアンドプレイス機構 (8)昇降機構 (
- 防振マウントの仕様選定は次の手順で行います。
- 防振マウントの防振効果は振動伝達率Tr(%)で表現します。 ・振動伝達率 Tr < 100% の場合、振動減衰効果が得られています。 ・振動伝達率 Tr = 100% の場合、振動減衰効果が全く得られていません。 ・振動伝達率 Tr > 100% の場合、共振状態にあることを示しています。 振動伝達率Trは次式で算出できます。 解説 ・上の式で、装置の固有振動数 f0 と外乱振
- 防振マウントの衝撃試験の事例を紹介します。衝撃吸収試験の評価システムが下図です。
- 防振マイントの性能評価には次の項目が挙げられます。(1)~(3)は静的特性、(4)、(5)は動的振動特性の試験項目です。
- 地震の強さの表現に、「震度」と「マグニチュード」があります。2つの言葉は、ともに地震の大きさを表現していますが、震度は地震の揺れの大きさの指標で、後者は地震のエネルギーの大きさの指標です。ここでは、振動に用いられる用語を解説します。 1)振動を表わす4要素 振動は次の4要素で表現されます。 a)振動周波数(f)
- 外部の振動源から伝播してくる振動の影響を小さくすることを「除振」と言います。 1)除振と生産現場の問題 除振を必要とする生産現場の問題の事例は次のようなものです。 例: (1)近隣の工場のプレス装置が稼動すると自動機の位置決め精度のバラツキが大きくなる。 (2)自動搬送装置が稼動すると印刷膜厚が局所的にバラツク。 (3)搬送機が稼働中は精密加工機の加工面にキズの発生比率が増大する。 2
- 日本のモノづくり現場が高付加価値化への傾向を強める関係で、振動問題の重要性が大きくなっています。質量を持つ装置の運動制御においては、高速化と精密化は相反する物理現象となるため高度な制御技術と免振技術を活用することが望まれます。以降では自動化の振動問題と対策について解説します。 1)振動と生産現場の問題 生産現場では、品質とコストと振動問題は直接的、間接的に深い関係があります。 例:
- 2つの機素の連結方法について事例(2つの連結部品のうち片側を固定側とし、他方を回転させる連結方法)を紹介します。(回転軸を連結させる締結方法についてはこちら) (1)ヒンジピンの連結方法 (1)ヒンジ(Hinge)とは ヒンジ(Hinge)とは「ちょうつがい」の意味です。片側が固定され他方が回転できる仕組みが「ちょうつがい」です。ヒンジピンを用いて構成できます。 (2)ヒンジピンの連
- 採用したベアリング固定部品は(*)マークの3部品です。
- 事例(【図1】参照) ここでは、2個のT型ベアリングホルダに、両端にカムフォロアを取り付けたリンクを固定する構造を事例に、軸受のアキシャル方向の固定法を解説します。 採用したベアリング固定部品は、(*)マークの3部品です。