2つの機素の連結方法について事例(2つの連結部品のうち片側を固定側とし、他方を回転させる連結方法)を紹介します。(回転軸を連結させる締結方法についてはこちら)
(1)ヒンジピンの連結方法
(1)ヒンジ(Hinge)とは
ヒンジ(Hinge)とは「ちょうつがい」の意味です。片側が固定され他方が回転できる仕組みが「ちょうつがい」です。ヒンジピンを用いて構成できます。
(2)ヒンジピンの連結法
次の種類があります。
ヒンジピン外径は「はめあい」g6で加工されています。穴側の内径は「はめあい」H7を選定し、ガタのない「すきまばめ」で連結するのが一般です。
(3)連結法の選定のヒント
採用する機構の特徴に対して、次のチェック項目で連結法を選定します。
■a)ヒンジピンの横方向への力との関係
ヒンジピンの横方向に作用する力に対する強度は、次の順番です。
(小) 割りピン < 止め輪 < 止めねじ止め < ナット止め、めねじ、キー止め (大)
■b)ヒンジピンの交換頻度
割りピンタイプは割りピンの複数回使用は適さない。
キー止めタイプは交換作業が多少厄介。
その他は、簡単に交換が可能。
■c)ヒンジピンの固定端が持てるかどうか
構造的にピンの固定端が持てない場合や、幅寸法に制限がある場合などでは、止めねじタイプかキー止めタイプが利用できます。
(4)連結の注意点
- 割りピン使用の場合、回転部品に割りピンが引っかからない長さに曲げて固定すること。