アンコイラーから出てきた材料にはコイルの巻きぐせ等のひずみがあり、プレス加工に影響することがあります。このひずみ取りに使われる装置がレベラーです。
レベラーは【図1】に示すように、アンコイラと送り装置間に置かれます。【図1】に示すようなレベラーを独立型レベラーと呼びます。比較的材料板厚が薄いものに多く使われています。精密レベラーと呼ばれることもあります。
レベラーは【図2】に示すように、交互に配置されたロール(これをワークロールと呼びます)の間に材料を挟み、材料に上下方向に交互に変形を与えて材料のひずみを取ります。
ワークロールの中を材料が移動する必要がありますが、その方法の1つが【図2】に示されるピンチロールによって材料を引っ張る方法です。もう一つの方法は個々のワークロールが駆動され、材料矯正と材料移動の両方の働きを持たせたものです。
レベラーのワークロールの本数は、5本程度から20数本までのものが多く使われています。5〜13本程度のロール本数のものは、比較的厚い材料のコイル癖を取る目的で使用されることが多く、【図3】に示すようなアンコイラーと一体になっているものが多くあります。【図3】はコイルクレードルとの一体化したものの例ですが、ピンチロールはレベラーとコイルほぐしの両方の働きを持っています。