Q
面付け加工をきれいに仕上げたい。
A
穴抜き加工した縁を【図1】に示すような面付け加工をすることが最近は増えています。皿ビスの座面やバリ取りを目的としたことからです。
面付けは材料をつぶすことから、【図2】に示すように、つぶされた材料は穴の周囲の膨らみとなって現れます。この膨らみは穴を歪ませると同時に穴径を減少させます。単にボルト等の軸が障害なく通ればよいものでは問題ないですが、穴精度を必要とするものでは、【図3】に示すように再穴抜きを行い面付けによって、歪んだ穴を仕上げます。
再穴抜きを前提とした工程の作り方として、【図4】に示すように最初の穴を小さく抜いておき、面付けを大きくして、再穴抜きをする形がよく使われていると思います。この方法では再穴抜きのパンチは面付けされた斜面に接して、加工が開始されます。この時パンチは、斜面を滑るような形となり、振れて加工することがあります。このようになると、穴位置が狂ったり、面付けの幅が不均一になるといった不具合が起きることがあります。
この原因は、再穴抜きのパンチが面付け斜面に接するようになっていることが一つの要因です。【図5】に示すような座面を持った面付けとすることで対策することができます。ちょっとした工夫で改善できるアイデアです。