Question
ドリル一本で穴の仕上げ加工までが行える工具が欲しい
ドリルで下穴をあけた後、穴の面粗度を向上させるためにリーマ加工を行っています。特に高い径精度を求められる穴ではないため、下穴加工の際に穴の内面をきれいに仕上げてくれるようなドリルがあれば、加工時間の短縮に役立つのでは、と思います。
Answer
一般的なドリルの構造と穴加工
上図にある通り、ドリルの外周部は直進性を確保するためのガイド機能を果たす部位であり、穴の内面を仕上げる機能は低いと言えます。
したがって、どんなに優れたドリルでも、面粗度の高い穴を仕上げる効果はあまり期待できないというわけです。穴径精度・切削面粗さを高める上で振れ精度などを抑えても、限界があります。
下穴加工と穴の内面仕上げを同時に行うには、両者の機能を備えた複合的な工具を使用することが必要になります。
バニシング刃付ドリルによる穴加工
上記のような複合工具の代表例として、リーマ特有の穴の内面仕上げ機能(=バニシング作用)を持ったドリル、バニシング刃付ドリルが挙げられます。
外周にバニシング作用を持ったマージン部を設けることで、穴径精度と切削面精度を高める事が可能となり、下穴加工と内面仕上げ加工とを同時に行うことによる工程短縮・コストダウンが期待できます。
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- 外周にバニシング刃を持ったマージン部を設けることで、下穴加工と穴仕上げ加工とを同時に行うことが可能です。
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本商品のご使用にあたっては、以下の事にご注意ください。
- 保持精度・保持剛性の高いホルダを使用する
- 最適な溝長のドリルを選択する(最適な溝長について)